吉本新喜劇女優の末成映薫(ゆみ、77)が6日、大阪市のなんばグランド花月で「生存確認ライブ2~いこいのホテル oh!ラッハ~ン~」を開催した。
作曲家の故中村泰士さんの発案で始まった「全出演、60歳以上のライブ」。昨年、第1回が行われ好評を博し、2回目の開催となった。
出演者は末成のほか、新喜劇から池乃めだか(81)やなぎ浩二(82)島田一の介(73)佐藤武志(70)はじめ(61)浅香あき恵(68)未知やすえ(61)青野敏行(64)。ゲストに前川清(76)加藤雅也(61)浜村淳(89)大平サブロー(68)ザ・ぼんち(ぼんちおさむ=71、里見まさと=72)を迎えた。
1部の新喜劇は、末成が働くホテルに強盗や結婚詐欺師が現れるドタバタ劇。前川はお笑いコンビに扮(ふん)した警察官役で登場。青野と“微妙な”漫才を繰り出して、笑いを誘った。
加藤は結婚詐欺師の役で登場し、末成、浅香、未知に抱きつかれる二枚目っぷりを見せつける一方で、浅香の鼻の油で滑るギャグに乗っかるなど、新喜劇仕様の演技も見せ、観客を笑わせた。
2部では末成が歌舞伎姿で宙づりワイヤアクションに挑戦。空中で横向きになってしまい、頑張って正面を向こうとしてドタバタ。笑いを誘ったが、地面に降りてからは日本舞踊の名取にふさわしい見事な連獅子の舞を披露して拍手を浴びた。約60年ぶりの日本舞踊に「90点」と笑顔を見せた。
3部の歌謡ショーでは、浜村がMCを務め、サブロー、おさむのソロ、めだかと末成のデュエットと続き、前川が「東京砂漠」「そして、神戸」を熱唱。ファンを酔わせた。最後は出演者全員で「明日があるさ」で締めくくった。
末成は「みんな楽しくできてよかった」と大満足。前川も「なんでここにいるのか」と笑いながらも、「吉本新喜劇の皆さんとお笑いができて夢のよう」と喜んだ。
奈良出身の加藤は、台本で標準語だった部分を「これはアカン。すべる」と思い、関西弁に変更して対応。バラエティー番組やトーク番組に出演していたことが生きたとしみじみしながら、「小さいころから見ていましたから感慨深いものがあった。芸が達者でないとアカンと痛感した。この中で縦横無尽に動けるようになったら、また1つステップが上がるかな。今後もまた2回、3回、4回とやるつもりでライフワークにさせていただきます。もうちょっと普段見て、ネタを拾うとかんと付いていかれへん」。関西弁で感想を語り、再出演を希望していた。