歌手堺正章(78)が4日、東京・南青山のブルーノート東京で、7度目となる恒例ステージ「プレミアムライブ2024」開催を前に取材に応じた。
あいさつ代わりに「Monkey Magic」と「忘れもの」を歌唱。「Monkey-」は堺が主演した日本テレビ系ドラマ「西遊記」の主題歌。今年10月に76歳で死去した俳優西田敏行さんと同番組で共演した。「沙悟浄(岸部四郎さん)も猪八戒(西田敏行さん)も三蔵法師(夏目雅子さん)も天竺(てんじく)に旅だった。寂しさがある。自分もいつか参加しないといけないなという気持ちになる」と話して「西田さんの演技を超えた存在感は消えない。ひだの一部に残っている」と名優の西田さんしのんだ。
同所ライブは70歳でスタートした。「その時の気力は今もあるが体力はないかな」とこぼしつつ「呼ばれればやりますよ。ただロックンロール系の歌は体力的に大変。80歳の声を聞いてロックロールが歌えるか。不安でもあり楽しみでもある。自分と付き合いながらやっていきたい」と話した。
次女の堺小春(30)が「堺」の芸名を3代目として名乗っている。「この世界は『のれん分け』はできない。僕も16歳で『堺』を継いで、(父の堺俊二に)追いつこうとした。継いでくれてすごくホッとしている。安心感みたいなものが芽生えている」。今年9月に行った結婚式でエスコート役を務めたことも明かし「スタンバイの全額ではないと思いますが私が払いました。『何で出すの?』と娘聞いたら『パパはパパでしょ』と言われた」と明かして笑いも誘った。
来年は「自分のための時間をつくりたい。僕にとっても飛躍の年になるかもしれない」と決意を口にした。
堺は1962年(昭37)に16歳で「ザ・スパイダース」に加入し、65年に「フリフリ」でボーカルとしてデビュー。71年の解散後はソロに転向し、同年の日本レコード大賞大衆賞を「さらば恋人」で受賞した。
俳優としても「時間ですよ」「西遊記」など多数のテレビドラマに出演。軽妙なトークで司会者としても高い人気を誇っている。