男性コーラスグループ『純烈』の酒井一圭(44)、白川裕二郎(43)、小田井涼平(48)、後上翔太(33)が28日、東京・NHKホールで開かれた『第70回 NHK紅白歌合戦』リハーサルに登場した。
昨年『第69回NHK紅白歌合戦』に初出場して楽曲『プロポーズ』を披露し、グループの目標だった紅白出場を叶えた『純烈』。10枚目のシングル『純烈のハッピーバースデー』はオリコン演歌・歌謡曲ウィークリーチャート1位、オリコンウィークリー総合チャート3位となり再び、紅白歌合戦の大舞台に立つこととなった。
『純烈』といえば昨年紅白出場を無事終え、そのわずか11日後となる1月11日、当時メンバーだった友井雄亮が、過去の交際女性に対するDVなどが報道され、お祝いムードから急転直下。友井が謝罪会見を開くとともに、その後、4人も会見を開くこととなった。
この日の囲み会見でも酒井は出だしからそのことに触れ、「戻ってきたというか、去年もこの囲みとフォトセッションをやらせて頂きましたけど、多かった気がします。今年は紅白のことを振り返る暇もなくだったから、思い出したね」と、この場に来て昨年出場したことへの実感が湧いてきたのだとか。
続けて、「この中に週刊文春の記者の方がいたら言ってください」と、友井のスクープ記事を書いた『週刊文春』を名指しで報道陣に声をかけることに。これは警戒の気持ちはあっても、糾弾したいからというわけではないようで酒井は「全然いいんですよ。あれのおかげで、名前がより有名になったというのもあるし、複雑ですよね。名は上がったけど、メンバーは失って、家族のみんなにも心配をかけて。でも、いま僕たちがこうやって1年後にこうやって話ができているのも、全部ご来場頂いたり、応援して頂いたり、たくさんの応援のおかげなので」と、去来するさまざまな思いを語り、「今年の感謝を曲に込めたい」と、意気込んだ。
そんな前向きな彼らだったが、スキャンダル直後は紅白は諦めていたそう。そんな『純烈』を励ましたのは「前川清さんも、小林幸子さんも先輩たちが『頑張れ、頑張れ』と励ましてくれて」と芸能界の先輩だったという。
さらに、彼らの背中を押した出来事は今年2月から起こっていたといい「大分とか熊本でコンサートをやったんです。その会場で前の方にはファンの人で後ろの方にはペンライトも持っていないおじいちゃんおばあちゃんがいたんです。それで握手しに行ったときに、なんで来たの?と聞いたら、『あの記者会見を見て、頑張るんだったら絶対に応援する。うちの町に来てくれたからには、一言4人へ「絶対に今年やぞ」と言いたかった』という人がいっぱい来てくれたんです。あれ、それで目指さなあかんのかなと、だんだん自分たちに火がついてきて。やっていくうちに、これは僕らが下を向いたらあかんことなんだというのをやっと口にしはじめたんです。みんなに励まして頂かなかったら、僕らもたぶん『いやー厳しいよな……』と僕らの心も転んでいたかもしれない。ファンの人たちが僕たちを支えてくれたんです」と、気持ちをとうとうと語った。
ファンからは紅白2度目の出場決定に「『おめでとう!』と言ってくれて、みんなでバンザーイってやって盛り上がって。でも、アンコールのときは疲れ切ってしまって。それくらいの思い入れで僕たちと一緒に過ごしてくれていたことが感無量でした」と、ファンたちへ感謝していた。
本番では、『DA PUMP』と一緒にステージに立ちダンスも披露する。しかし、酒井は「初めてダンスを教えてもらったとき、『それもできないんですか……』と言われて……。僕は今もできてないダンスがあって」と、いまだ苦闘中の様子を伺わせたり、衣装は4人で「キラキラ感がある」というものになることを話していた。
今年を漢字1字でたとえると、小田井は「『謝』ですね。謝罪からはじまり、紅白に出場できる感謝の一文字。最終的には感謝につながる」と、うまくまとめていた。