演歌歌手・氷川きよし(42)が28日、東京・渋谷のNHKホールで開かれた『第70回NHK紅白歌合戦』リハーサルに登場した。
2000年に『箱根八里の半次郎』でデビューし同年に紅白歌合戦にも出演。以降19回連続出場し続けている氷川。今回歌唱する『紅白限界突破スペシャルメドレー』では、TVアニメ『ドラゴンボール超(スーパー)』の主題歌にもなった『限界突破サバイバー』と、20周年記念シングル『大丈夫』のスペシャルメドレーとなる。
黒の洋服で報道陣の前に姿を現した氷川。馴染みの女性記者たちへは「いつもありがとうございます。お姉さま方が盛り上げて頂いて」と、手厚く御礼したり大勢の報道陣へ「ちょっと芸能人になったような気分です」と、和気あいあい。
今年は「最高の1年で、最高の締めくくりでNHK紅白歌合戦で節目の紅白歌合戦です。自分も20年目なので感謝の気持ちでいっぱいです」と、しみじみ。
報道陣にもステージがどんな感じになるのか明かされることはなかったが、氷川は「すごい震えちゃってるんです。緊張して……久しぶりに緊張しましたね」と、手を大きく震わせて見せる“演出”で意外と余裕もありそうな様子をう買わせつつ、「紅組のような白組のような感じというか、紅でもあり白でもあるというか。みなさんが期待していらっしゃるような感じで。すごいことになる。限界突破してます」と、派手なものになるよう。
さらに、『限界突破サバイバー』という曲には自身の信念も乗せていたといい「20周年にもっと自分らしく今までのイメージをぶち壊したいという思いがあって。今までの氷川きよしのバックボーンとして毎日精いっぱい一生懸命やっていたんですけれど、20周年を迎えて、時代も変わって、ありのままの姿で音楽を表現したいなって。ジャンルに隔たりというか、人間ってどうしてもカテゴライズして当てはめよう、当てはめよう比べようとるんですけれど、『限界突破サバイバー』でいつか紅白歌合戦に出演できたらいいなという夢があって。そのために、今年のはじめから自分のなかで決意してて。本当の自分を表現しよう、ありのままの自分を表現しよう。自分に持っているをもっと生かせられたらいいなと思って、歌ってきたし、自分の限界を決めないで、次のドアに行こうって、負けないように一緒に頑張ろうねと、自分自身と戦ってきた『限界突破サバイバー』なんです。そんな『限界突破サバイバー』を歌えるということは使命感を感じますし、1人立つ精神で、誰も道を切り開いてないところを1人で歩くような気持ちで挑戦していって。いろんなことを挑戦するといろんな摩擦が生まれると思いますけど、そこを怖がっていたら次のドアは開けない。そんな思いでやってきた1年でしたね」と、とうとうと語り続けた。
自分のなかで限界突破したのは「今年じゃないですかね。自分を表現したいと。美容にしてもそうですけど、美のことは子供の頃から好きだったので、そういったものを伸ばしてあげたいなって。自分の個性を大事にして、自分自身の命を大事にして、人に励ましを送り続けられるアーティストでいたいなって。それと、カテゴライズで演歌歌手というのは素敵ですけれど、人にも響く曲を歌っていきたいです」と、歌へのひたむきな思いも語った。
会見中に馴染みの記者から「きよしくんの……」と声をかけたところ、自身で「きーちゃんの……」と、“修正”をお願い。そこで記者が「きーちゃんの今年の集大成は?」と聞き直すと「きよしくんはもうちょっとさよならして、今回は“きよしくん”というよりきーちゃんが出るという感じでしょうか」と、自身の中での思いを。
そんな話をしているなか、氷川は報道陣の中に週刊文春の記者を見つけ「文春さんでしょ。急に来たからびっくりしちゃった」と、先日直撃取材を受けたことへ「ありがとうございました。わざわざ寒い中ご苦労さま」と、お礼したうえ、「遠くから撮影されていると知らなかったから、もっといい顔しておけばよかった(笑)」と、余裕の対応だった。
ほかにも、きれいだと褒められた氷川は「汚いといわれるより嬉しい!」と言いつつ、その美の秘訣へ「水を3リットル飲むことですね」と、話しつつ「自分らしくありのままで紅白歌合戦で輝きますので、それを見て、みなさんも輝いて生きてください。私は自分に負けません」と、胸を張りその場を後にした。