アニメーション『亜人―衝動―』(監督:安藤裕章/配給:東宝映像事業部)大ヒット御礼舞台あいさつが5日、東京・TOHOシネマズ日本橋で開かれ永井圭役・宮野真守、下村泉役・小松未可子、中野攻役・福山潤が登壇した。
漫画家・桜井画門氏原作の累計400万部発行している大ヒットコミック『亜人』が原作で劇場3部作の第1作。決して死なない新人類・亜人と認定され全人類から狙われることになり、逃亡劇を繰り広げる高校生・永井圭(宮野)と、それを追う日本国政府の戦いを斬新なアクションとち密な心理描写で描く。
3人とも役柄の亜人を意識したのかシックな黒の装いだったが、なぜか焦った顔をして小走り登場。この焦っていたことは宮野によると「いきなり名前を呼ばれたんですが、座っててビックリして(苦笑)」と、説明して沸かせたり、「きょう全員亜人でお送りしています」と言い出すなど、温かい空気のなかでのものに。
初日舞台あいさつでは第2部の公開が2016年5月に決まった発表と同時に福山の出演も明かされ、今回から『亜人』イベントに初参戦となった福山。「ご存知の通り中野攻を演じております」と慣れ親しんだようなあいさつをしだしたが、宮野は「あなた新キャラやないかぁ~、出てへんやないかぁ~」となぜか関西弁で絡み出す。しかし、福山はこれに平気な顔で、「初日舞台あいさつで俺が来たら(宮野が)『荒れるぞぉ~』と言っていたから荒らすぞ!って」と、見事な切り返し!「なんで知ってるの?」と動揺する宮野に福山は「最近のネットニュースは速いんだぜ!」とドヤ顔。宮野もこれには降参のようで「情報通だね。もう荒れてるじゃないですか」と、苦笑いで、この一連のやりとり場内は笑いであふれた。
中野について宮野は、「中野がどんだけ馬鹿…肉体派なのか知らないじゃないですか。いろんな感情を抱いていると思いますが。中野の馬鹿…肉体派」と、どこか気になる単語を連呼して説明。しかし、福山はこのことは肯定しているようで、「亜人にちょっと別の色が混じったようで新しい風は確実に来てる!」と、自信を見せる。
さらに、本作は先に声優の声を録って、そこに画をつけていくプレスコ方式となっているが、福山は第2部と途中参加だったため「キャストのみなさんがだいぶ(役が)出来上がった後に参加していましたね(笑)」と、苦労はあったよう。ちなみにオーディションのときに、動画で動きも撮られるといわれていたそうだが、福山は「表情も含めてどういう声を出しているかというのをCGに落とし込んでいくというのでやっていたので、僕はずっとそのつもりでセリフを練習しながら、表情も作っていたんです。しかも表情を真剣に作っているのに仮に鼻毛が出ていたら嫌だなと思って、ちゃんと鼻毛と眉毛の手入れもしていった。真剣な顔しているのに出てたら気になるでしょ!そこまで俺すごく考えていったのに俺の目の前にカメラはなかった(笑)」と、オチまでしっかり話し観客を爆笑させると、宮野は「なるほど、なるほど、鼻毛気にする必要なかったんですね!……ってなんの話ですかっ!」と、ノリツッコミをしたり司会の本作プロデューサーから「鼻毛は審査対象になってませんよ(笑)」と、反響(?)も抜群だった。
そんな笑い話もありつつ、中野の演技について、福山は、「圭と攻が出会うシーンは結構大変でした。俺、自分でやってて死ぬかもなと思いました。もっと年いってたら死んでる可能性もあると思うくらいのやり方でした。何十秒間か息を吸わないでやってて、ここらへん(胸らへんを指す)がやばいなと思う時がありました。アクションの指定されたシーンのなかで、呼吸ができない状況というものだったのでそれに合わせてやってると、血圧と心拍数がひどいことになって」と、命を削るほど真摯に演技をしたシーンもあったことを熱弁……したのだが、次の小松がコメントしている際には2人で肩を組んで寄りかかりあうというおふざけを見せ場内を和ませていた。
ほかにも、印象に残ったシーンへ福山が「クズが!」、宮野が「バカが!」とキャラになり切って掛け合い。宮野はこのことへ、「お互いの……欠点を知能低いレベルで言い合う」と、解説して盛り上がったり、2部以降でキーマンとなってくる佐藤というキャラクターが大塚芳忠が声を当てていることへ、福山は「佐藤さんが芳忠さんの段階でもうなんでも嬉しい(笑)。亜人のオーディションの話とかある前に、原作を読んでて、脳内変換で佐藤さんは芳忠さんで読んでたんで。戸崎も櫻井(孝宏)さんで読んでた。だからアニメ化が発表された時、俺、1番ファンだった。はやく佐藤しゃべってくれと思ってた」と、ピタリと当ててテンションが上がったのだとか。
宮野も芳忠談義に乗って来て、「俺も芳忠さんがしゃべった後は刺激を受けてたんです。芳忠さんがしゃべり終わった後、フワッてなって、なぜかじゅんじゅん(福山)と目が合うんです」と、言い出すことに。そこで福山は「一体このセリフを芳忠さんはどう料理するんだろうと思うわけですよ。こうやるんじゃなかろうかと頭のなかで思っている上を必ず行くんです!俺たちは芳忠フルコースを楽しんでました」と、その演技力の素晴らしさを熱く称えていたが、そのときの2人について、小松は「なんかニヤニヤしてるなって」と、冷静な視点で話し、さらなる笑いを誘っていた。
劇場アニメ3部作 第1部『亜人―衝動―』は11月27日よりTOHOシネマズ新宿ほかにて2週間限定大ヒット上映中!なお、テレビシリーズは2016年1月15日よりMBS・TBS・CBC・BS―TBS“アニメイズム枠”にて順次放送開始!