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【SLSテイクオーバー2025サンタモニカ】クリス・ジョスリンが初優勝!女子はクロエ・コベルが優勝 上村葵2位


世界最高峰のスケートボード大会「ストリートリーグスケートボード(SLS)」がカリフォルニア州サンタモニカで開催され、男子ではクリス・ジョスリンが初優勝を果たしました。ジョスリンは最近、シューズブランドをETNIESからLAKAIへ移籍したばかりです。女子はオーストラリアのクロエ・コベルが優勝し、日本の上村葵が2位に輝きました。 この大会は、世界中から厳選されたトッププロのみが参加できるもので、特に注目を集めました。イベント形式は「テイクオーバー」と呼ばれ、7本のシングルトリックを披露し、そのうち高得点の3本で競います。また、将来に向けての大会の予定も発表され、今後の展開が期待されています。

 
 
 
 
 
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5月23日(現地時間)にカリフォルニア州サンタモニカで、世界最高峰のスケートボードコンテストとなるストリートリーグ(Street League Skateboarding以下SLS)のテイクオーバー大会が開催され、男子は長年所属したシューズブランドのETNIESからLAKAIへ電撃移籍をしたばかりの、アメリカのクリス・ジョスリン(29歳)が初優勝!

2位はオーストラリアのシェーン・オニール(35歳)。

3位にはSLS初出場でワイルドカード予選を勝ち上がった、ペルーのアンジェロ・カロ(25歳)となった。

日本からはワイルドカードジャムに佐々木音憧(18歳)が出場したが、残念ながら5位敗退。他にも決勝に堀米雄斗が出場予定だったが、欠場している(実況も理由は不明と述べている)。

 
 
 
 
 
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女子はオーストラリアのクロエ・コベル(15歳)が優勝。SLS初優勝を狙う、上村葵(16歳)が2位。3位にはフィリピンのテクニカルスケーター、マージリン・ディダル(26歳)となった。

他にも日本からは伊藤美優(18歳)が出場し4位でフィニッシュ。

SLSは世界中から厳選され、招待を受けたトッププロのみが出場できる、世界最高峰の大会。

2025年度はアリーナ大会が残り2大会と、実際にストリートに存在した歴史的なスポットを舞台にして開催される、テイクオーバーイベントが残り3回開催され、各大会のポイントランキング上位者は、最終戦となるスーパークラウンへの出場権を手にすることができる。

【SLSテイクオーバーのルールと今後の予定】

 
 
 
 
 
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●SLSテイクオーバーイベントは、コース内の自由な場所で1発技を行うシングルトリック(五輪で言うところのベストトリック)を7本行い、上位3本の合計得点で順位が争われる(1トライにつき10点満点で採点)。合計得点が同点の場合は、点数が高いシングルトリックを決めた方が上位になる。
※9点台の得点はナインクラブと呼ばれ、賞賛される。
※実況によると優勝賞金は2万5千ドル(大会開催時、日本円で約350万円)。

●判定は3人の審査員によって行われ、10点満点方式で採点。

●男子のテイクオーバーにはワイルドカード枠が2つ用意されており、ワイルドカードジャムで勝ち上がった2人が、テイクオーバーイベントに参加できる。ジャムは採点制ではなく、30分間順番に滑走し、ラスト1分はフリーのカオス状態で行われ、最後は1人1本トライできる。

一番ヤバいトリックを決めた上位2人が勝ち上がるという形式。
※今大会は決勝に欠場者が出たため、上位3人だった。

●今後はアリーナ大会が10月11日にパリで、12月6日から7日にかけてブラジルのサンパウロでスーパークラウンが予定されている他、テイクオーバーイベントが7月13日にブラジルの首都、ブラジリアでの開催が予定されている(テイクオーバーは全4戦で、残り2戦の詳細は未定)

●アリーナ大会ポイントの上位12名と、テイクオーバー大会ポイントの上位8名にはスーパークラウン出場権が与えられ、この内上位2名がスーパークラウン決勝へのシード権を獲得することができる。
※テイクオーバーは、実際にストリートに存在する歴史的なスポットを模したセクションで行われる。
※5月24日時点

【ワイルドすぎるワイルドカードジャム】

 
 
 
 
 
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日本からはワイルドカードジャムに佐々木音憧(18歳)が出場。キャバレリアル バックサイドノーズブラントスライドや、ノーリーフロントサイド180 ノーズグラインド、キャバレリアル ノーズグラインドなどを決めたが残念ながら5位で敗退。

1本目にカナダのコルダノ・ラッセルと、ペルーのアンジェロ・カロがトップ1.2に立つと、その後はアンジェロが1位、コルダノが2位にと入れ替わりつつ、この2人が首位をキープ。

途中、アメリカのクリスチャン・ジョーダンが、スイッチビッグスピンヒールフリップで2位に立つが、その後にアメリカのジュリアン・アリアルディが巻き返し2位の座を奪取。

しかし最後のラスト1本で、コルダノ・ラッセルがフェイキーヒールフリップ バックサイドリップスライドを決め、ふたたび2位に。
1位通過はビガースピンフリップ ボードスライドや、スイッチフロントサイドハリケーングラインド、360キックフリップ ノーズグラインドを決めたアンジェロ・カロとなり、結果的には最初に首位に立った、この2人がジャムを制した。

アンジェロは、タンパプロで3位になったのをきっかけにワイルドカードジャムに招待され、見事本戦への切符を手に入れ、3位だったジュリアンもナイジャ・ヒューストンが決勝を欠場したことにより、SLS初出場を決める形となった。

【クロエが圧倒的な優勝/女子決勝】

SLSテイクオーバーサンタモニカ2025ワイルドカードジャム&決勝の映像

(YouTube:https://www.youtube.com/live/DYXH2Ckt6Nk?si=LZ-JsQzNLh0mGdNJ)

女子決勝は、フィリピンのマージリン・ディダル、アメリカのペイジ・ハイン、日本の上村葵、伊藤美優、オーストラリアのクロエ・コベルの5人で争われた。

以下、上位3人と伊藤の滑りを紹介
※()内は合計得点。

【シングルトリック1本目】
マージリン・ディダルが、ギャップtoハバレッジで、フロントサイドノーズグラインドをミス。
上村葵は、ギャップtoハンドレールで、バックサイドリップスライドを決めて6.1点。
伊藤美優は、ギャップtoハバレッジで、フロントサイドブラントスライドを失敗。
クロエ・コベルは、トリプルセットのステアでキックフリップを決めて7.5点。

【シングルトリック2本目】
マージリンが、ギャップtoハバレッジで、フロントサイドノーズグラインドを決め5.8点。
上村は、ギャップtoハバレッジで、バックサイドスミスグラインドをミス。
伊藤はふたたび、ギャップtoハバレッジで、フロントサイドブラントスライドを狙うが失敗。
クロエは、トリプルセットのステアでヒールフリップを決め、8.0点(15.5)。

【シングルトリック3本目】
マージリンが、ダブルセットのステアで、キックフリップを狙うがミス(5.8)。
上村は、ギャップtoハバレッジで、バックサイドスミスグラインドを決め6.2点(12.3)。
伊藤は、三たびギャップtoハバレッジで、フロントサイドブラントスライドを狙うが失敗(0)。
クロエは、ダブルセットのステアで、スイッチキックフリップを狙うがミス(15.5)。

【シングルトリック4本目】
マージリン、ダブルセットのステアで、オーリー レイトヒールフリップを狙うがミス(5.8)。
上村、ギャップtoハバレッジで、バックサイド5-0グラインドを決め4.7点(17)。
伊藤、ギャップtoハバレッジで、フロントサイドブラントスライドを決め7.8点(7.8)。
クロエ、ふたたびダブルセットのステアで、スイッチキックフリップを狙うがミス(15.5)。

【シングルトリック5本目】
マージリン、ギャップtoハンドレールで、フロントサイド5-0グラインドを狙うがミス(5.8)。
上村、ダブルセットのステアで、ヒールフリップを決め7.0点(19.3)。
伊藤、ダブルセットのステアで、ハードフリップを失敗(7.8)。
クロエ、三たびダブルセットのステアで、スイッチキックフリップを狙うがミス(15.5)。

【シングルトリック6本目】
マージリン、ギャップtoハンドレールで、フロントサイド5-0グラインドを決め5.1点(10.9)。
上村、ダブルセットのステアで、ハーフキャブヒールフリップをミス(19.3)。
伊藤、ふたたびダブルセットのステアで、ハードフリップを狙うが失敗(7.8)。
クロエ、四度目となるダブルセットのステアで、スイッチキックフリップを狙うがミス(15.5)。

【シングルトリック7本目】
ここで順番が下位からに変わり、最終トリックへ。

伊藤、三たびダブルセットのステアで、ハードフリップを狙うが、惜しくも失敗(7.8)。この時点で3位以上が確定のマージリン、8.5点を出せばトップに立てる場面。ダブルセットのステアで、オーリー レイトヒールフリップを狙うがミス(10.9)。

この時点で2位以上が確定のクロエ、3.9点以上を出せば優勝確定の場面。ダブルセットのステアで、スイッチキックフリップを完璧に決め8.3点(23.8)で優勝を確定させる。

この時点で2位が確定した上村、ダブルセットのステアでハーフキャブヒールフリップをミス(19.3)してしまったが、彼女らしい最後まで魅せる滑りで今大会を終えた。

 
 
 
 
 
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終わってみればトリックを3本成立させられたのは、クロエと上村のみだったが、それだけ女子にとってはセクションが大きくて、攻略するのが難しいという印象のコース設計だった。

【ジョスリン悲願の初優勝/男子決勝】

 
 
 
 
 
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男子決勝はワイルドカードで勝ち上がった、ジュリアン・アリアルディ(アメリカ)、コルダノ・ラッセル(カナダ)、アンジェロ・カロ(ペルー)の3人と、ダショーン・ジョーダン(アメリカ)、ブレイデン・ホーバン(アメリカ)、シェーン・オニール(オーストラリア)、アレックス・ミドラー(アメリカ)、ルイ・ロペス(アメリカ)、クリス・ジョスリン(アメリカ)の9名が出場。

以下、上位3人の滑りを紹介
※()内は合計得点。

【シングルトリック1本目】
アンジェロ・カロが、ギャプtoハンドレールで、ビガースピンフリップ ボードスライドをミス。
シェーン・オニールは、トリプルセットのステアで、ノーリーバックサイドヒールフリップをミス。
クリス・ジョスリンは、トリプルセットのステアで、ビッグスピンフリップを狙うがミス。

【シングルトリック2本目】
アンジェロが、ギャプtoハンドレールで、ビガースピンフリップ ボードスライドを決め8.7点。
シェーンは、再びトリプルセットのステアで、ノーリーバックサイドヒールフリップを狙うがミス。
ジョスリンも再びトリプルセットのステアで、ビッグスピンフリップを狙うがミス。

【シングルトリック3本目】
アンジェロが、ギャプtoハバレッジで、ノーリーバックサイド270リップスライドを決め8.7点(17.4)。
シェーンは、トリプルセットのステアで、ノーリーバックサイドヒールフリップを完璧に決め9.0点(9.0)。
ジョスリン、ここでもトリプルセットのステアで、ビッグスピンフリップを狙うがミス(0)。

【シングルトリック4本目】
アンジェロ、ギャプtoハンドレールで、スイッチヒールフリップ フロントサイドボードスライドを狙うがミス(17.4)。
シェーンは、トリプルセットのステアで、スイッチヒールフリップを完璧に決め8.0点(17.0)。
ジョスリン、ここでトリプルセットのステアで、ビッグスピンフリップを気合のメイク8.9点(8.9)。

【シングルトリック5本目】
暫定2位のアンジェロ、ギャプtoハンドレールで、驚異の540キックフリップ リップスライドを決め8.8点(26.2)を獲得、暫定首位に。
暫定4位のシェーン、トリプルセットのステアで、スイッチ360フリップをミス(17.0)。
暫定7位のジョスリン、トリプルセットのステアで、ノーリーバックサイドヒールフリップを狙うがミス(8.9)。

【シングルトリック6本目】
暫定首位のアンジェロ、ギャップtoハンドレールで、スイッチヒールフリップ フロントサイドボードスライドを狙うがミス(26.2)。
暫定4位のシェーン、首位に立つには9.3点が必要な場面。ここでトリプルセットのステアで、スイッチ360フリップを見事に決め、9.3点(26.3)暫定トップに。
暫定7位のジョスリン、もう1本も外せない場面。トリプルセットのステアで、ノーリーインワードヒールフリップ バックサイド180を決め9.5点(18.4)を獲得し、5位に浮上。

【シングルトリック7本目】
ここで順番が下位からに変わり、最終トリックへ。

暫定5位のジョスリン、首位に立つには8.0点以上が必要な場面。ここでトリプルセットのハンドレール越えとなる、バックサイドビッグスピンを決め8.8点(27.2)を獲得、一気に暫定首位に。3位以上が確定のアンジェロ、ギャプtoハンドレールで、ビガースピンフリップフロントサイドブラントスライドを狙ったがミス(26.2)。

2位以上が確定のシェーン、首位に立つには9.0点が必要な場面。トリプルセットのステアで、スイッチバリアルヒールフリップを狙うがミス(26.3)。

 
 
 
 
 
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SLS初優勝が決定し、たくさんの仲間たちから多大なる祝福を受ける中、ジョスリンは“G-MA”と書かれたデッキを高々と掲げた。
ジョスリンは複雑な家庭環境で生まれ、おばあちゃんに育てられた過去を持つ。

そのため、デッキテープ部分には必ずグランマを意味する“G-MA”のペイントをしており、過去にはこのペイントが「プレッシャーを和らげてくれる」と語っている。

今大会、最後のインタビューでも涙ながらに「サンキューグランマ」と答えるシーンが印象的で、見ている者にとっても本当に最高の優勝劇だった。

【あとがき】

 
 
 
 
 
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今大会は、先日のマイアミ大会でSLS最多優勝回数を更新した、30歳のナイジャ・ヒューストンと、38歳のライアン・デセンゾがケガで欠場となってしまい残念だったが、伝説的なスケーターの1人、アメリカのライアン・シェクラー(35歳)がワイルドカードジャムに出場(見た目もヒゲがフサフサでだいぶワイルドになっていた)。

前回のマイアミ大会で日本解説陣が「ライアン・シェクラーも30歳くらいで大会出なくなった」と言っていた矢先の出場だっただけに筆者も注目だったが、残念ながら最前線を走るスケーターたちには及ばなかったものの、こういった大きな大会で、滑りが見れただけでも嬉しかった。

スケートボードはだいたい30歳頃を境にコンテストシーンからは姿を見なくなると言われているが、今大会優勝のクリス・ジョスリンは今29歳で来年30歳。そしてライアンの代わりに出場した、2位のシェーン・オニールは35歳!
昨今、スケートボードの限界を引き上げ続ける、30オーバーのいぶし銀なスケーターたちの滑りにも注目してきたい。

【SLSテイクオーバー2025サンタモニカ女子リザルト】

 
 
 
 
 
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1位 クロエ・コベル(オーストラリア)–23.8
2位 上村 葵(日本)–19.3
3位 マージリン・ディダル(フィリピン)–10.9
4位 伊藤 美優(日本)–7.8
5位 ペイジ・ハイン(アメリカ)–7.8
(合計得点は伊藤とペイジが同点だが、伊藤の方が高得点のトリックを決めているため順位は上になる)

【SLSテイクオーバー2025サンタモニカ男子リザルト】

 
 
 
 
 
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1位 クリス・ジョスリン(アメリカ)–27.2
2位 シェーン・オニール(オーストラリア)–26.3
3位 アンジェロ・カロ(ペルー)–26.2
4位 コルダノ・ラッセル(カナダ)–25.7
5位 ダショーン・ジョーダン(アメリカ)–18.5
6位 ブレイデン・ホーバン(アメリカ)–16.7
7位 アレックス・ミドラー(アメリカ)–16.7
8位 ジュリアン・アリアルディ(アメリカ)–13.8
9位 ルイ・ロペス(アメリカ)–7.3
(合計得点がブレイデンとアレックスは同点だが、ブレイデンの方が高得点のトリックを決めているため順位は上になる)

文 小嶋勝美
スケートボード放送作家のスケーター

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