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“動かない人形”だから厄介だ。 『THE MONKEY/ザ・モンキー』周囲で人が死にまくる“猿のおもちゃ”が怖すぎる


『ロングレッグス』オズグッド・パーキンス監督が手掛ける『THE MONKEY/ザ・モンキー』が9月19日より公開。本作のアイコン的存在である“猿のおもちゃ”についてご紹介しよう。

父親が遺したぜんまい仕掛けの猿のおもちゃ。それを双子の兄弟が見つけたことをきっかけに、周囲で“不慮の死”が相次いで起こりはじめる。猿がドラムを叩くと人が死ぬ――そう思った兄弟は猿を葬り去ろうとするのだが……。

原作はスティーブン・キングの短編小説「猿とシンバル」。アメリカでは定番の“シンバルを叩く猿のおもちゃ”が負の遺産として機能し、周囲に死をもたらす。自身の幼少期にも身近にあったであろうこのおもちゃを題材にすることについて、パーキンス監督は「動かないキャラクターだから厄介なんだ」と語る。このおもちゃは目を血走らせ、歯をむき出しにし、一心不乱にシンバルを叩くだけだ。『チャイルド・プレイ』の殺人人形のように、『M3GAN/ミーガン』のAI人形のように、明確な脅威として襲いかかってくることはない。ただ、ごく一般的なおもちゃにしては妙に不気味なそのビジュアルと、起こった出来事と、内なる不安とが結びつき、言いようのない恐怖を駆り立てる。

原作ではシンバルを叩く猿だったが、本作ではドラムを叩く猿に変更。これについては“シンバルを叩く猿のおもちゃ”が『トイ・ストーリー3』に登場した関係で、ディズニーが権利を持っているからだとパーキンス監督は説明している。しかし、この変更についてはむしろ歓迎だったそう。猿がシンバルでなくドラムを叩くことによって、これから悪いことが起こる“ドラムロール”のように見えるからだ。

本作の猿が盛大なドラムロールを響かせると、次々と人が死んでいく。唐突に、とんでもない方法で、すごい数の人が死んでいくのだ。テンポよく描かれるその“死”の勢いたるや、笑いを禁じ得ないほどである(なお、パーキンス監督自身も出演し、一際パンチのある死に様を見せている)。

前作の『ロングレッグス』とは雰囲気が大きく異なり、笑いもあるかなりポップな作品となったが、その根底には大きな憂鬱が巨大なヘビのようにのたくっている。父親から受け継がれた負の遺産は、不安や罪悪感となって自身の心の奥底にこびりつき、どうしても逃れることが出来ない。大人になった主人公のハル(双子の弟)は、猿を我が子から遠ざけ、負の連鎖を断ち切ろうとしている。しかしそれは決して簡単なことではない。原作に登場する一般的な“猿のおもちゃ”よりも遥かに大きいサイズで登場する本作の“猿”は、彼が心のなかに受け継いでしまった負の遺産がいかに大きいかを物語っているかのようだ。

『THE MONKEY/ザ・モンキー』
9月19日(金)より新宿ピカデリー他全国ロードショー

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