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映画『水の中で深呼吸』石川瑠華インタビュー「息をしていないのに、生きやすい感覚が不思議でした」


『猿楽町で会いましょう』『うみべの女の子』主演の石川瑠華が “言葉にならない想い” と向き合う高校生役を熱演し、大河ドラマ『べらぼう』 、『新幹線大爆破』出演の中島瑠菜ら若手キャストも好演した映画『水の中で深呼吸』が7月25日より公開中です。

水泳部に所属する、高校 1 年生の葵。 理不尽な上級生からの嫌がらせに耐えながら、黙々と練習に打ち込む日々を送っている。 そんな葵には、誰にも言えない、もうひとつの悩みがあった。 同級生の水泳部員・日菜(中島瑠菜)に惹かれる気持ちを持て余していたのだ――。

“普通” とは何か、“自分らしさ” とは何か。悩みを抱えながら生きている全ての人へ向けた物語。主演の石川瑠華さんに撮影の思い出や役作りについてなどお話を伺いました。

――本作とても楽しく拝見いたしました。石川さんは完成した作品をご覧になっていかがでいたか?

私は最初試写で観た時は、自分より下の世代のキャストさんが多かったからか、「私はこう思うけどみんなはどうかな?」とか「みんなはこの映画良いと思ってくれたかな」という不安がまず大きく、みんなどう思っているのかがとても気になりました。先日もう一回観る機会があり観たのですが、その時は落ち着いて観ることができて。私はキャストの素顔を少しは知っているからか本当にずっとニヤニヤしてしまうくらい、キャスト一人一人の魅力が溢れ出ていて、いい映画だなと思いました。

――主演ということで、座長的な心配もあったのでしょうか?

全然、座長的な役割はしていないんですけれど(笑)、公開前の宣伝とか公開後の舞台挨拶とか、キャストが頑張るべきことってあるじゃないですか。その人次第でもあるのですが。それを、“良いと思っていない作品”で宣伝しなくてはいけないというのは申し訳ないなと、そういうのは座長的心配としてあります。みんなから本当の感想を聞きたいなと思っていたら、安井監督がみんなで気楽にご飯を食べる機会を作って下さって、色々話せてました。といいつつも、やっぱり自分が出ている作品って客観視出来ないんですけどね。あと、映画の現場がほぼ初めてという子もいて、この現場でお芝居が楽しくないと思って俳優を辞めてしまったらすごく悲しいじゃないですか。それは絶対避けたいなという変なプレッシャーは感じていました。

――替わりの無い青春を切り取った様な、とてもみずみずしい作品で。雰囲気がすごく良いですよね。

群馬で撮影していたのですが、ロケーション的にもうとてもいい場所で。都内の空気とは違うし24時間営業のコンビニとかは無いですし、宿に帰ったら娯楽はみんなとのおしゃべりだけでしたね。お菓子食べながら話したり、訳のわからないモノマネとかしたり。そして明日の朝が早い人や疲れた人から、寝る準備をしていくみたいな(笑)。良い意味でラフにコミュニケーションがとれたことが良かったです。みんなすごくアクティブで撮休の日も、「車借りてどこか行こうよ!」みたいなことを言っていて。私は寝ていたかったんですけど(笑)。私は年も年なので、途中から合流させてください、みたいな感じでした。楽しむことが上手な人が集まっていた気がします。LINEグループのアルバムには大量の写真があります。

――田んぼの中でみんなで歩いているシーンなんかは、高校生の会話をたまたま目撃しちゃった感覚がありました。

あのシーン、いいですよね。すごく青春でしたね。びしょびしょになって歩くシーンは、撮影始まる前にみんなで水をかけ合いました。

――泳ぐことは元々好きだったのですか?

好きです。市民プールに行って、気持ち良く疲れるぐらいで終わらせていたのですが、今回の撮影前にした練習は結構大変でした。100メートル休みなしで、泳ぎ終わったらまた次、みたいな感じで。キャストのみんなと一緒に行っていたので、諦めそうになっても励まし合って。本当に部活の練習みたいでした。水の中って、元々心地の良い空間だなと思っていたのですが、潜って、ぶくぶくぶく…となって、そのぶくぶくも出なくなった後の静けさがすごく気持ち良くて。息をしていないのに、生きやすい感覚が不思議でした。

――葵は「自分は何者なのか」といった葛藤を抱えていますが、石川さんご自身はどんな10代でしたか?

私、そういうことを全く考えていなかったんですよ。迷った時は大多数の人が選ぶ方に行っていました。イジメられるのも怖かった。ちょっと気になる女の子がいた時期があって、でも誰にも言わずに無理に男の子を好きになろうとしたりして。なんて言うんだろう、人に認められやすい方に形を変えながら過ごしていたというか、危険な橋は渡らないタイプでした。だから葵ってカッコ良いですし、自分がなれなかった自分だなと思います。私は自分に自由を許せるようになったのが遅くて、自分を知ろうって思ったのはお芝居を始めてからだったので、葵たちは眩しいですね。

――葵の感情を爆発させるお芝居が本当に素晴らしかったです。ああいったシーンは緊張したり、恐れがありますか?

ありがとうございます。恐れみたいなものは何もないんですよね。「できる」と思ってやるしかないから、少し楽しみな時もあります。もちろん、撮影前はずっと不安に押しつぶされそうなのですが。

――ストーリーはもちろん、タイトルが出るタイミングやフォントなど細部にセンスを感じていたので、たくさんの方に体験していただきたい作品です。

ありがとうございます。後で聞いたら、監督がそういう部分にめちゃくちゃこだわっていると知りました。安井監督の初長編映画作品でもありますし、同世代の方はもちろん、たくさんの方にご覧いただきたい作品です。

――今日は素敵なお話をありがとうございました!

撮影:稲澤朝博 (@tomohiroinazawa)

「水の中で深呼吸」
監督:安井祥二
脚本:上原三由樹 岳谷麻日子
主演:石川瑠華
出演:中島瑠菜 倉田萌衣 佐々木悠華 松宮倫 八条院蔵人
伊藤亜里子 川瀬知佐子 山本杏 森川千滉 倉林希和里 小西有也 野島透也 池上秀治 しゅはまはるみ
配給:MomentumLabo.
映画公式X : (@mizunonaka2025):https://x.com/mizunonaka2025
映画公式HP : https://mizunonaka-movie.jp/

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