
有名ラーメン店の店名がパッケージに書かれているカップ麺は多いですが、「函館」「青森」「山形」「新潟」「焼津」といった地名がやたらと目立つカップ麺をスーパーなどで見かけたことはありませんか?

「茨城スタミナラーメン」「和歌山中華そば」「広島汁なし担担麺」といったご当地カップ麺の代表格とも言えるのが、ヤマダイ株式会社の「凄麺」の「ご当地シリーズ」です。
同社の広報担当者に「凄麺」に関する様々な質問をぶつけてみました。
ーー凄麺の特徴を教えてください
広報担当:凄麺は2001年に誕生した、ノンフライ麺をつかったカップ麺ブランドです。凄麺ブランドの最大の特徴は油で揚げないノンフライ麺。10年以上かけて開発した、独自のノンフライ技術を用いて作り上げています。
なかでも作り方の最大のポイントは、麺をゆでることです。実はカップラーメンの麺は、乾燥するときの手間・技術面での課題から、お店のように麺をゆでずに麺を蒸してつくられることが一般的なのですが、弊社ではお店と同じように麺を「ゆで」ています。それにより、滑らかさ・モチモチ感・コシが特徴的で”カップラーメンとして”ではなく、”ラーメンとして”おいしい麺をお楽しみいただけます。
現在、全国のご当地麺を本格再現した「ご当地シリーズ」と、麺・スープ・具材全てにこだわる「逸品シリーズ」の2シリーズと、期間限定商品を販売しております。

ーーご当地シリーズの人気商品は?
広報担当:凄麺ご当地シリーズは、そのご当地麺の地元の方々と協力しながら、地元の方に愛される商品を作り上げています。そのため、エリアによって人気の商品が違うことが凄麺の特徴の1つです。
例えば、北海道では現地のご当地ラーメン「函館塩ラーメン」が売上1位ですし、栃木県では「佐野らーめん」、京都府では「京都背脂醤油味」といった状況です。
尚、売上数量とは別に、一般のお客様を対象として2023年に行った投票企画「第2回凄麺総選挙」では、1位が愛媛八幡浜ちゃんぽん、2位が札幌濃厚味噌ラーメン、3位が仙台辛味噌ラーメンという結果でした。
(1日1回投票可能な形式での総選挙です。毎日推し商品に投票する方がいらっしゃるなど、単純な人気票数だけではなく、ファンの方の熱量の高さも現れている結果です)
ーーロングセラーとなっている商品は?
広報担当:現在発売中の凄麺で最も歴史があるのは、2002年10月から販売している喜多方ラーメン(2002当時は「喜多方風肉そば」という商品名)です。発売以降、9回のリニューアルを重ねており、現在発売中の商品は10代目になります。

ーーご当地シリーズでこれまでに手掛けたことがないご当地ラーメンは?
広報担当:白河ラーメン、沖縄そば、鳥取牛骨ラーメン、勝浦タンタンメン等、まだ凄麺で商品化していないご当地ラーメンも、お客様や地元の方から「凄麺で再現してほしい」というご要望をいただくことが多くあります。
商品化をするにあたっては、ご当地ラーメンの知名度だけでなく、凄麺らしさ(ノンフライ麺の美味しさ)を活かせるかどうか、地元の方々と一緒にどのような取組みができるか、など多角的な目線で検討をします。
具体的にはお伝えできませんが、今現在も様々なご当地商品の開発を進めております。再現性・本格感に妥協をせずに開発をしておりますので、発売するのに5年以上かかる商品もあります。今後どのような商品がお届けできるか、楽しみにしていただけたら幸いです。
ーー凄麺の商品ラインアップが充実しているスーパーマーケットが多いのはなぜですか?
広報担当:おいしさ及び本格感に真摯に向き合って商品開発をしておりますので、そのこだわりやおいしさが、お店の方々/お客様にも届いているのではと思っております。
また、商品のラインナップが幅広く、その1品1品が個性的でバラエティ豊富(麺・スープ・具材全てを商品毎に作り込んでいる)なため、選ぶ楽しさをお届けすることができることも、多くの商品をお取扱いいただけている理由なのではと思います。
「普段カップ麺は食べないけど、凄麺は食べる」というお客様からの嬉しいお声も多く、リピーター・ファンの方も多いブランドでもあるのですが、スーパーの店長/店員の方々にも凄麺ファンの方が多くいらっしゃると聞いており、その声を伺う度に嬉しく思っております。
ーーどういった基準でご当地シリーズの商品化が決定されるのでしょうか?
広報担当:凄麺のご当地シリーズは、2025年6月現在28種類(24都道府県のご当地麺)が発売中です。第1号を発売したのは、凄麺誕生翌年の2002年。当時、こだわりの麺の魅力を発信したいと、もちもちの麺が特徴的な「喜多方ラーメン」を開発・発売しました。
その当時は、ここまでシリーズ化するつもりはなかったのですが、旅行とマラソンが好きな社長が全国のご当地ラーメンに出会う度に魅了され、この商品も……この商品も……と開発・発売していくうちに、弊社の一大シリーズになってしまいました。
今では、自治体さんから「うちのご当地ラーメンをつくってほしい」とオファーをいただくことも多く、自治体さんとも協力をしながら、ご当地ラーメンの魅力を全国・世界に発信しています。
開発をしながら商品化に至っていない商品も多くありますが、断念しているわけではなく、商品の開発を継続しながら商品力を高めているところです(今後発売の可能性があります)ので、具体名は控えさせていただければと思います。
発売までに時間がかかったのは2025年3月発売の「茨城スタミナラーメン」です。極太の麺・とろみのある甘辛スープ・具材をどう再現するかなど悩む点が多く、開発着手から発売まで5年以上もかかりました。
現在発売していないご当地ラーメンも、今まさにこのような試行錯誤の段階にあるかも! とご期待いただければと思います。
――どうもありがとうございました。
凄麺公式通販サイト
https://ec.newtouch.co.jp/brand/sugomen[リンク]
“ご当地麺”が人気の凄麺!門外不出のノンフライ製法で大手に対抗【カンブリア宮殿】(YouTube)
https://youtu.be/YTtzVLPLWFY
※画像提供:ヤマダイ株式会社
(執筆者: 6PAC)