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国内最新技術で不快な音を聴く「不快ミュージアム by nwm×NTT」 / 音響の向こう側に触れられる新感覚体験が3月24日まで開催


原宿駅から徒歩10分、「アンノン原宿」で「不快ミュージアム by nwm×NTT(以下:不快ミュージアム)」が24日まで開催中だ。「不快ミュージアム」とはNTT系が聴覚を刺激する音を追求していった結果、不快な音に辿り着いてしまい、それを集めた国内初の音響XRイベントである。

イベントでは、音漏れを気にせずに好きな音を楽しめるnwmの耳スピーカー(通称:耳スピ)を軸として、耳スピと会場に設置したスピーカーを連動させた立体音響技術と、耳スピと位置情報を活用する音響再生技術の2種類を駆使した音響を楽しめる。不快な音じゃなくてASMRを楽しませてくれ。どうしてこうなった。

それでも気になるものは気になってしまったので、突撃ライターのモトタキが会場に体当たり取材をしてきた。最先端音響技術による不快音体験がどんなものかお伝えする。

「不快ミュージアム」について

イベントを開催するにあたって最初は候補に「美しい音」もあったそうだが、わりと初期段階でなぜか「不快音」に絞られた状態になっていたという。集められた「不快音」は心理学的に世界でも不快に感じられているランキング上位から選びぬかれた音ばかり。

採用基準は「誰でもわかる音」であり、収録最中はもっとエゲつない音もあったそうだがマイルドな音を選んだそうだ。

「耳スピ」の完全ワイヤレスモデル「ワイヤレスパーソナルイヤースピーカーnwm MBE001」を着用

今回、使用するイヤホンはnwnの「ワイヤレスパーソナルイヤースピーカーnwm MBE001」。コロナ禍を経てリモートワークの機会が増えた状況に対応するため、イヤホンをして音を聴きながらも、対面にいる人の声もちゃんと聴こえることを目指して作られた。

イベントでも外部スピーカーの音とイヤホンの音の組み合わせによって、より不快な音を立体的に楽しむことができる仕組みになっている。

イベントではスマートフォンを胸からぶら下げて歩き回ることになる。このスマートフォンのカメラを使って認識することで音を再生するのだ。

いざ不快な音を巡る旅へ

会場を入ると山積みのトイレットペーパーにトイレらしきモノがある。右奥にはピアノ、左奥には学習机をイメージしたモノがある。これらに座ることで音がなる仕組みだ。

トイレに座ると「ブッ」と勢いの良いオナラの音が耳元で破裂する。収録したのは女子中学生のモノだそうだ。ピアノに座れば不協和音なピアノの演奏が鳴り響き、学習机に座れば黒板をひっかく音がする。う~ん、これは不快揃い。

階段も用意されており、これを登っていくと爽やかな山の音が外部スピーカーで流れる。しかし一番上まで登ると、嘔吐するような音が聴こえる。これも社員が涙ながらに嘔吐音を収録したエピソードがあるという。どうしてそこに本気になってしまったのか。

絵の前に立つと音が流れてくるコーナーもある。実際にこれから体験する人はここから先の文章は読み飛ばしていただきたい。

右から順に、Gからはじまるあの虫を50匹ほど集めて這い回るカサカサとした音やクチュクチュとした音を混ぜ込んで作った音、不快ミュージアム館長に就任している磯村勇斗さんが作った呪いの家に取り込まれた母子が出すあの喉奥からの音、他にも頭の中をネズミが駆け巡り鳴き回る音やいびきではなく歯ぎしりの音を聴くことができる。

電話の受話器に耳を近づけることで酔った父からの電話でひたすらゲップを聞かされたり、架空の上司「深井音哉(52)」からのネチネチとしたパワハラを聞かされるコーナーもある。なにこの苛立ちMAXなASMR。シチュエーションまで凝ってるのは面白い。

主催者が声を揃えての自信作はこの「訳あり物件」だ。扉を開けて中に入ることで絶対に住みたくない部屋の環境音が聞こえてくるコーナーである。

わりと狭い。「暗いよ狭いよ怖いよー!」なストレスも相まった構造になっており、ドアの丸い穴から差し込む光が唯一の救いである。ひたすらドアか壁を叩かれる音がして、耳の後ろの方でも叩く音は聞こえる。それにくわえて隣人の怒鳴り声もひたすら聴こえるのだ。

不快を通り越してもはや恐怖体験である。

コーナーは2階にもある。「夏の襲来」と銘打たれたこの部屋には8つの外部スピーカーが部屋中に設置されており、ワイヤレスではなくワイヤードのイヤホンに付け替えての体験になる。

夏を感じさせる自然の音。空を飛ぶ鳥が近くを掠めていくような羽音や花火の打ち上がる音。もうそれだけでいいのだが、蚊の飛ぶ音も聴こえてくる。夏だけで勘弁してくれ。しかも20匹以上はいそうなので蚊柱が突っ込んできたような狂気の状況だった。

自身の声を「不快音に変換」体験

自身の声を録音してそれを不快な音に変換するコーナーもあった。ボタンを押して声を録音すれば、パケット落ちした音や不快なエフェクトを入れ込む仕様になっている。

再生される場所でリアルタイムに映される自身の顔を眺めながら、不快に歪められた自身の声を聴くことができる。これは地獄の責め苦の一種なのではなかろうか。

「不快ミュージアム」での不快ながらも新感覚音響体験を終えて

正直、音の可能性を感じる体験があった。不快に関してはマイルドなものを選んでくれているので怯える必要はない。もっとエゲツない音があるのかと覚悟もしていたが、そこまでではなかった。

やはり一番推しである「訳あり物件」の体験は、本当にそこに居たくない気分になれた。薄暗い通路でこうした音を使ったホラー体験ができるのであれば限界体験ができそうに思えた。

VRとの組み合わせをするのも面白いかもしれない。今後もこうした発展していく音響体験が、今までにない感情を揺さぶる体験が増えてくのだろう。テクノロジーに乾杯したい気分だ。

「不快ミュージアム by nwm×NTT」開催概要

・開催期間:2024年3月20日~3月24日
・営業時間:
3月21日、22日 12:00~20:00(最終入場 19:45~)
3月23日、24日 10:00~20:00(最終入場 19:45~)
・会場 :アンノン原宿
・住所:東京都渋谷区神宮前6丁目5−10

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