Googleが11月に発売したスマートディスプレイ「Nest Hub Max」のレビューをお届けします。6月に発売された7インチの「Nest Hub」を10インチに大画面化、さらにカメラを搭載したことで、“家族で一緒に使う”という利用シーンに合ったスマートスピーカーになっています。
外観は、背面に30W 75mmのウーファー、正面に10W 18mmのステレオスピーカーを搭載する土台に10インチのタブレットが固定されたような形状。画面の縁がタブレット程度の薄さなので、10インチという大型サイズでもそれほど圧迫感を感じさせないデザインです。
カメラは127°広角 650万画素カメラを採用。背面上部の物理スイッチをスライドさせるとマイクとカメラをオフにできるほか、画面からの操作でカメラだけをオフにできるなど、プライバシーに配慮した仕様も盛り込んでいます。
セットアップにはスマートフォンの「Google Home」アプリを使用。アプリの指示に従って簡単にセットアップできます。
セットアップ時にユーザーの顔を登録すると、カメラでユーザーを認識するFace Match機能が利用可能。最大6人のユーザーを認識して、顔を近づけるとそのユーザーのカレンダーやおすすめのYouTube動画など、カスタマイズされた情報を表示できます。家族で共有している場合に、ユーザーを切り替える操作をしなくても、それぞれに合った情報を表示できるのは便利。
「OK Google、YouTubeで〇〇の動画を再生して」「OK Google、〇〇の曲をかけて」と話しかけることで、YouTubeの動画やYouTube Musicの音楽が楽しめます。大画面と大音量で迫力あるコンテンツを楽しめるのが、Nest Hub Maxの真骨頂。同じ10インチのタブレットと比べても、タブレットは手に持って1人で画面を見ること多いのに対して、Nest Hub Maxはリビングのテーブルに置いて家族で一緒に動画を見たり、ホームパーティーでダイニングテーブルを囲んだお客さんたちと一緒に写真を見るなど、複数人で一緒に見て楽しめるのがポイントです。
テレビCMでおなじみの「OK Google、アナ雪の物語を聞かせて」で、Googleアシスタントから「アナと雪の女王」の物語を読み聞かせてもらったり、「Googleフォトでアムステルダムの写真を見せて」と、先日取材に行った写真を見せたり、触ってみると家族で使えそうな場面がいろいろ頭に浮かんできます。
スマートホーム機器を接続すると、ダッシュボードからのタッチ操作や音声操作で機器の制御が可能に。11月に発売されたメッシュ対応のWi-Fiルーター「Nest Wifi」を接続すると、自宅のネットワークに設定したゲスト用のネットワークに接続できるQRコードを表示することもできます。ホームパーティーで呼んだお客さんに、「これでWi-Fiつないでいいよ」とQRコードで案内するなんて、なかなかスマートなおもてなしじゃないですか。
ブロードキャスト機能を利用すると、各部屋に設置した「Google Home」や「Nest Mini」「Nest Hub」などの端末に一斉に呼びかけられるほか、スマートフォンを含むカメラ搭載端末間でビデオ通話が可能。カメラの搭載により、Nest Hubと比べて家族のコミュニケーション端末という個性も色濃くなっています。
もうひとつ、カメラの搭載により実現したのが“クイックジェスチャー機能”。画面の前で手を上げる動作で、再生中の動画や音楽を一時停止したり、タイマーを停止することができます。例えばキッチンに置いて料理中に画面に触らずに操作できたり、動画の再生中に電話がかかってきたときなどに活躍しそうです。とっさの場面では「OK Google、止めて」と言うより、サっと手を上げる方が早そうですね。
動画や写真、音楽を楽しんだり、天気や地図を調べたりと家の中で活躍が期待できるNest Hub Maxですが、個人的にもうひとつ期待してしまうのが“ゲーム端末”という役割。正式な対応は発表されていませんが、Googleが開始したゲームストリーミングサービス「Stadia」が遊べるようになると、Nest Hub Maxが家庭用ゲーム機としても重宝すると思うんですよね……。
Nest Hub Maxは、Googleストアでのオンライン販売と、家電量販店の店頭、ECサイトで販売中。本体カラーはChalk、Charcoalの2色をラインアップして、価格は2万8050円(税込み)です。
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