8月27日、メンタリストのDaiGoさんが自身のYouTube番組で、NHKをはじめとするメディアが京都アニメーション(以下、京アニ)放火事件の被害者を実名報道している問題について取り上げた。
DaiGoさんは冒頭から「今日は感情的になります」と非常に興奮した様子で登場。
自身が若くして母親をがんで亡くした経験から京アニ放火事件の被害者に共感する部分があることを明かし、その上で遺族の意志に反し被害者の実名報道に踏み切ったNHKなどのマスメディアを徹底的に批判した。
「大事な人を亡くす苦しみ、くやしさはよくわかるんです。
(中略)
京アニのみなさんもそうなんですよ。会社に行くときに止めてれば、会社に行くときに最後に一言なにか伝えたかったとかあるはずなんですよ。そういうことを京アニの犠牲者の方々はかかえて生きていくんですよ。それをね、ほじくりかえして金に替えようってやつらを僕は許せないんで。
(中略)
NHKには二度と出ません。1000万積まれても絶対出ません。
(中略)
一番ひどい不正ってのは、大事な人との、亡くなってしまった人との二度と取り戻せない思い出を踏みにじる、これは一番重い罪だと思うんですよ。でも罰せられないんですよ。
などと怒りをあらわにし、「記者を吊り上げるくらいのことをしても罪にならない」のではないかとまで言い放った。
京アニ実名報道【人の死を金としか考えないマスコミ】の正体を解説【NHKも新聞もグル】(YouTube)
https://youtu.be/MAnTu1u0C08
DaiGoさんの怒りの訴えにYouTube番組は280万回を超える大きな再生回数を記録(8月29日午前11時現在)。コメント欄やSNS上には数々のコメントが寄せられている。
「言ってることが全て理解、共感できました。感情に影響されないように話を聞いてましたが、今の時代は行動して変えることができる時代になったんですね。募金できてなかったからここで募金に参加させてください。」「フジテレビが一人一人丁寧に市区町村付きで公表してましたね。絶対に許しません。」
「感情的な貴殿を見るのははじめて」
「警視庁が公表反対してたのに、なんで京都府警は公表したんだろう?」
「遺族としてこの動画もやめてそっとしてほしいです。気持ちはありがたいけど、分かりはしないでしょう。ひどい現実として、消えはしない。」
なおDaiGoさんは今回の動画によって得た収益を、YouTubeの手数料を自ら補填した上で京アニ放火事件の被害者を支援する基金に寄付している。
メディアの実名報道は憲法に保証された表現の自由に基づいており、確かに弊害もあるのだが一概に批判できるものではない。しかし今回のDaiGoさんの行動が、多くの人にとってメディアの報道姿勢について考えさせられるきっかけになったことは確かだ。
DaiGoさんは8月28日にも動画を公開し、先の放送がいささか冷静さを欠いていたことを謝罪。メディアに対する批判的姿勢は保ちつつも、あらためて京アニ放火事件のような事件に際してメディアはどうあるべきかという提言をおこなっている。
実名報道で【マスコミが儲かるカラクリ】を心理学的に冷静解説(YouTube)
https://youtu.be/6bvpg6588_s
※画像はYouTubeから引用しました
(執筆者: 中将タカノリ)
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