人気俳優・高杉真宙が歯科技工士に扮し、日本歯科医師会の全面協力のもと、歯科医療の現場をテーマに若者たちの成長を描いた異色の青春映画『笑顔の向こうに』が現在公開中です。
『笑顔の向こうに』ストーリー
技術が高く、容姿も端麗で“王子”と呼ばれるほどの若手歯科技工士の大地(高杉真宙)は、新人歯科衛生士として東京郊外のデンタルクリニックで働き始めた幼なじみの真夏(安田聖愛)と偶然再会する。
個性あふれるクリニックの院長(木村祐一)や歯科医師(辻本祐樹)などからの信頼も厚い大地だったが、金沢で歯科技工所を営む父親(池田鉄洋)に手がけた義歯を見せると「だからお前は半人前だ」と否定され、同時期に義歯を提供した患者(丹古母鬼馬二)にも全く合わないと突き返されてしまう。
落ち込んでいる大地を励ましてくれる真夏とも喧嘩をしてしまい…。
患者が真に求めていることを突きつけられた大地が見つめた大切なこととは?
主演の高杉真宙と女優の安田聖愛に映画について話を聞いた。
●歯科技工士と歯科衛生士の物語という、設定的にめずらしいと思いましたが、最初の印象はいかがでしたか?
高杉:僕は歯科技工士の仕事について知らなかったので、その用語を調べながら、どういう職業か知るところから始めました。この作品は、端的に言うと歯を大切にしましょうというメッセージの映画ですが、でも歯にまつわることだけでなく、家族のこと恋愛のことなどテーマが豊富にあり、世代を問わずに楽しめる映画になるなって、脚本の段階で思いましたね。
安田:わたしは姉が歯科衛生士で、その職業自体は知っていました。実際に歯医者さんに見学に行ったり、姉の歯科衛生士の友だちに集まっていただいてインタビューもしました。アドバイスを聞くというよりは、新人の時の失敗や仕事でうれしかったことなどを聞いて演じる参考にしました。
●まるで以前やっていたような手さばきで、とても自然に感じました。
高杉:意外と楽しかったですね。僕は黙々とする作業が向いているみたいです。休み時間の作業も嫌いじゃないので、面白く取り組めましたよね。
●それぞれ、どういう役柄と受け止めて演じていたのでしょうか?
高杉:僕個人としては、彼の土台に父親としての関係性がつねにあり、それが彼のスタートとゴールとして存在していたので、それは確実に軸として受け止め、それを大事にしながら演じました。彼の感情では見返したいという気持ちが重要であって、それは彼のあふれ出る自信の裏返しでもあるわけです。だから、高飛車な性格でもあっただろし、そういう準備もしました。それだけに人のことを思いやれずに失敗もするし、自分のことしか考えられないがために取り返しがつかないことにもなる。そのことはわかりやすく脚本に示されていたので、それに従って役作りもしましたね。
安田:真夏は最初から最後まで、「こんな真っ直ぐな子、いる?」というくらい、真っ直ぐな子。すごく明るいですし、すごくドジ(笑)。全体的にわたしとはかけ離れたところも多かったので、わたしの中に真夏ほどの明るさがなかったので、若干自分に寄せた部分もあるのですが、基本的には真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐなので、すごく明るい女の子だなって、それが最初の印象でした。テンションを維持することが、大変でしたね。
高杉:自分も共感はほぼできない子だなと思っていましたが、テンションで言うと、それほど変わらないので、その維持で言えば僕は、そこまで大変ではなかったですね。ただ感情の波が大きかったので、感情の流れの把握が大変でした。いない場面で話が先に行くこともあり、大変でしたね。
●今日はありがとうございました。最後にメッセージをお願いします!
高杉:この映画にはたくさんの要素がつまっていて、その要素を1本にまとめ上げるストーリーの軸というものがあるんですけど、その中で大地という男の子と真夏という女の子が、自分の職業について葛藤するという1つの軸があります。それは誰しもがどの職業でも葛藤することだと思いますが、その中で大地は思いやりが欠けているんです。でも、その思いやりを持っていろいろなことに接することは、どの職業にも通ずるものだと思っていて、僕自身も必要だと痛感しました。そういうことを感じてほしいです。
安田:テーマと同じく、映像が本当にきれいです。映画が好きな方は、そこも注目して観てほしいですが、最初にわたしもびっくりしたことで、すごく豪華なキャストなんです! そこも注目ポイントになっています。メッセージやストーリーはもちろん、映像美や豪華キャストについても映画ファンの方は楽しめると思うので、ぜひスクリーンで観てほしいです。
『笑顔の向こうに』
https://egao-mukou.jp/
<高杉真宙>
スタイリスト:石橋修一
ヘアメイク:勇見勝彦(THYMON Inc.)
<安田聖愛>
スタイリスト:fukami
ヘアメイク:宮川朋子(エスト・アン)
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(執筆者: ときたたかし) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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