ダイエット中、「どうせ食べるなら代謝をあげたり、体内でエネルギーを燃焼するものがいいな…」と思った経験はありませんか?
実は、食事をすることで発生する熱があります。すなわち、食べて燃焼!代謝も上がるので、ダイエットや、美容にもおすすめです。
高DITって何!?食事誘発性熱産生とは?
食事を食べた後、体がポカポカしたこと、ありませんか?それを「食事誘発性熱産生(Diet Induced Thermogenesis)」といい、食べることで代謝が活発になることをいいます。
じっと安静にしていても、代謝があがります。なぜでしょうか?
食事をすると、栄養素が分解されますが、一部が熱となって消費されるからです。要するに、食事をすることでエネルギーを消費します。
どれくらい、エネルギーを消費するかは栄養素によって異なります。
たんぱく質のみを摂取した場合
食べた食事のエネルギーの約30%を消費します。
糖質のみを摂取した場合
食べた食事のエネルギーの約6%を消費します。
脂質のみを摂取した場合
食べた食事のエネルギーの約4%を消費します。
たんぱく質・糖質・脂質がそろった食事の場合
食べた食事エネルギーの約10%を消費します。
たんぱく質のみを摂取した場合が、もっともDITが高いことが分かります。
食事誘発性熱産生とダイエットの関係って?
まず、1日に人が消費するエネルギーは、何種類かあります。
基礎代謝
寝ていても、活動していても消費するエネルギーです。例えば、「呼吸」にもエネルギーが使われるので、生命の維持に必要なエネルギーです。
生活活動代謝
ジョギングをしたり、スポーツをしたり、仕事をしたり、起きて活動して消費するエネルギーのことです。
食事誘発性熱産生(DIT)
前にも述べたとおり、食事をして消費するエネルギーです。
これらのエネルギー消費の割合は、基礎代謝が約70%、生活活動代謝が約20%、食事誘発性熱産生(DIT)が約10%です。ダイエット中は「基礎代謝をあげたい!」という理由がよく分かりますね!
しかし、約10%とはいえ、食事をしてエネルギーが消費できるなら、それに越したことはありませんよね。何を食べるか、また、食べ方の工夫で、食事誘発性熱産生を高くしていきましょう!
食事誘発性熱産生を高くして、エネルギー燃焼しやすい体にするには?
年齢を重ねるごとに、DITは低くなっていくので、日常の工夫で維持していきましょう!
よく噛む
基本的なことかもしれませんが、意外とできていないことも。よく噛むと、交感神経が刺激され、エネルギーの消費が高まります。
温かいものを食べる
体が温まると血行が良くなり、DITも高まります。暑い時期、どうしても冷たい料理を食べてしまいがちですが、スープを付け足すなどの工夫で体を温めましょう。
朝にしっかり食事を摂る
DITは、食事の時間によっても変わります。朝にもっとも高くなり、深夜にはもっとも低くなります。
「夜食は太る」とよくいいますが、DITも関係しているのです。なるべく朝にしっかり食事を摂ったほうが、エネルギーを消費できるのでおすすめです。
食事の20~30分前に軽い運動をする
少し外を散歩したり、ストレッチをするなど、運動といってもその程度でかまいません。食事をしたときのDITが高まります。
通勤している人は、「駅から徒歩で自宅に帰る」だけでも十分です。
DITを高くする食べ物とは?
ダイエット中、「どうせ食べるなら、なるべくエネルギー消費をするものがいい!」と思いますよね。
たんぱく質はもちろんですが、他にもDITを高めるものはあるのでしょうか?
たんぱく質
やはり、なんといってもDIT値が高い、たんぱく質をよく摂取すること!
鶏肉、豚肉、牛肉、豆腐、大豆、納豆、牛乳、ヨーグルト、チーズなど、意識して摂取しましょう。
三大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)
ビタミンやミネラルもエネルギーの代謝に欠かせませんが、熱源となる栄養素がなければ意味を成しません。
たんぱく質は多めに、でも炭水化物・脂質もそろった食事をすることが、燃えやすい体を作るために重要です。
香辛料
香辛料入りの料理を食べると、いつも以上に体がポカポカしますよね。とうがらし、しょうが、スパイスは体を温めます。
香辛料は、料理にパパっとふりかけて摂れるのも嬉しいポイント。血行が良くなり、熱を発生させるのでDITを高めます。
まとめ
食べると、消化吸収の一部で熱が発生し、エネルギーを消費する食事誘発性熱産生。
ダイエット中の人や、美容のために代謝を上げたい人は、食べた量の総エネルギーだけでなく、DITにも着眼してみてはいかがでしょうか。