竹中直人(68)が30日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた映画「雨の中の慾情」(片山慎三監督)公開記念舞台あいさつに登壇。台湾ロケ中に、ひたすら口笛を吹き、森田剛(45)をイラつかせていたと明かし、客席を笑わせた。
「雨の中の慾情」は、22年の「さがす」「ガンニバル」で知られる片山慎三監督(43)が、漫画家つげ義春氏が絵コンテのまま発表し続けた同名漫画を原作に創出し、脚本も手がけた。全く先の読めない規格外のストーリーテリングで、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描いた。主演の成田凌(30)が奇妙な夢から覚めた売れない漫画家・義男、竹中は義男の住む家の大家・尾弥次、森田は義男の知人で小説家志望の知人・伊守を演じた。撮影は約1カ月、台湾で行った。
竹中は、印象的なシーンについて聞かれ「検問所に行くシーン」と即答した。成田と、成義男が尾弥次から引っ越しの手伝いにかり出され、向かった家の寝室で一目ぼれした未亡人・福子を演じた中村映里子(36)との共演シーンだという。
「中村さんと成田さんと3人で(宿舎から)3時間半くらい行く。ヨツメジカ(キョン)がいた」と振り返った。その上で「現場で、よく口笛、吹いちゃうと剛に怒られる。僕、現場でピーピー吹いてしまって。剛、うるせえなと思っていて…反省しています。でも、目の前で吹いてやった。きちんと芝居、したんですけどね」と笑った。
森田は「台湾の風景とマッチしていて、ずっと吹いていて…うるせえなって、みんな思わないのかなと。でも、台湾の風景と口笛が残っていた。感謝しています」と笑った。すると、竹中は「初共演だから、邪魔してやろうかと…年上の俳優なので、口笛で威嚇したかった」と笑った。その一方で、森田が口笛をうるさいと思っていたと後から聞かされ「ズシンと響いた。片山組が、静かで静かで(口笛を吹いた)」と吐露した。