

「時は金なり」……世にも有名な格言ですが、みなさんは実行できていますか?
実は生活の中のちょっとしたことが、大切な時間の浪費につながっている可能性があるんです。加齢によって起こる身体機能の低下が関係しているのですが……。
今回は、35歳から気をつけたい、ある「ロスタイム」についてのお話です。
「老眼ロスタイム」で月100分がムダに!?

ボシュロム・ジャパン株式会社が、老眼を自覚しているものの、何も対策をしていない40代・50代男女400人を対象に、「老眼(老視)実態調査」を実施しました。
本調査では、老眼を矯正していないことが原因で、ものを見る際にピント合わせに費やす時間のことを「老眼ロスタイム」と表現。
「新聞を読むとき」から「針に糸を通すなど裁縫をするとき」に至るまで、日常生活で老眼を感じるシーン30項目から、老眼ロスタイムを算出した結果、平均で月に約90分もの時間が老眼ロスタイムになっていることがわかりました。
さらに、老眼を感じることが「ある」と答えた老眼高頻度層に関しては、月平均約101分も老眼ロスタイムがあるという結果に。
101分あれば、東京から湯河原あたりまで行って温泉に浸かれてしまうというのに、同じ時間を老眼によるピンと合わせに浪費してしまっているなんて、まさに人生のロス!
とはいえ、ANGIE読者のみなさんは、老眼なんてまだまだと思っているのではないでしょうか。甘い! 35歳を過ぎたら、いつ老眼がはじまってもおかしくないんです。
「ポ」と「ボ」の識別に時間がかかるようになったり、夕方になると、ものが見えづらくなったと感じたら、要注意ですよ。
老眼ロスタイムの6割越えがデジタルシーン

注目したいのが、いつ老眼ロスタイムが発生しているかです。
「スマートフォンや携帯電話でメールを読むとき」や「パソコンでインターネットの記事を読むとき」に老眼ロスタイムが長く発生しており、スマートフォンやパソコンなどを使うデジタルシーンでの老眼ロスタイムを合計すると、1か月で約57分という結果になりました。これは1か月間の老眼ロスタイムの6割以上。
今や、スマホやパソコンなしでは、日々の生活が成り立たなくなりつつあります。プライベートでも仕事でも、デジタルツールに触れていない時間の方が短いという人も少なくないでしょう。
そんな生活必需品との関係が、老眼ロスタイムにつながっているとしたら、ちょっと残念ですよね。便利なツールだからこそ、快適にストレスなく使いこなしたいものです。
「見えない」と人間関係が悪化するワケ

本調査では、老眼で不便を感じることとして、「ものが見えづらくイライラする」「見たり読んだりすることをおっくうに感じる」「見ることに集中して話を聞き逃してしまう」という意見が多数ありました。老眼を矯正しないことで、生活の質を下げてしまっている可能性があるのです。
さらには、「相手の表情が見えづらく会話に影響する」、「人と会うことに気苦労を感じる」、「自分が見づらいことで人に気を遣わせてしまう」など、人間関係にも悪影響が出ている人も。
やはり、老眼対策は大切! 手っ取り早いのは老眼鏡をかけることですが、そこにはジレンマが……。
本調査で老眼を自覚しても対策していない理由について、一番多かったのは対策するほど進行していないという思い込みですが、中には老眼鏡を利用することに抵抗があったり、老眼対策をすることでシニアの仲間入りをするような気がするといった意見も寄せられ、対策をあえてしたくないという気持ちが垣間見えました。
確かに、老眼という言葉には、老人を彷彿とさせるイメージがつきまとうので、抗いたくなるのも無理はありません。
老眼に限ったことではありませんが、加齢による身体の変化が気持ちにも影響することはよくあることです。特に女性は、歳をとることに敏感。見た目の変化はもちろん、歳をとって若い頃と同じようにできなくなることを受け入れるのは、なかなか勇気がいるものです。
しかし、このままやせ我慢をして、イライラを募らせることがいいはずはないのです。
身体と心が求める選択を

大切なのは、若さをキープすることよりも、年齢に抗わずに身体の変化を丁寧に感じとっていくことではないでしょうか。年齢を受け入れて丁寧に身体をメンテナンスすることは、心地よい生活を実現して、人生そのものの質を上げることにつながります。
その時々で、身体も心も心地よい選択をしていく勇気を持ちましょう。それに、我慢して得することがないことは、もうみなさん自身が一番わかっているでしょう。
参考:ボシュロム