前回は恋愛依存恋愛体質の違いについてお話ししました。恋愛体質は多くの異性からモテ、恋を楽しみ、人生を謳歌している様子……ですが、そんな彼女たちにもやっぱり“困った点”があります。
あっという間に燃え上がったかと思ったら、すぐに飽きてポイッ。そんな風に扱われた男性はやはり傷つくもの。そう、恋を楽しむことには長けているのですが、愛を知らずに関係を終えてしまうのです。
恋を上手に育てて愛に変化させていくのも、恋愛の醍醐味。ここは一つ、恋愛体質を“体質改善”して、愛も楽しめる女性に成長していきましょう。
惚れっぽく、飽きっぽい。それが恋愛体質
恋愛体質の人は、惚れっぽく、飽きっぽい。そんな人が多い傾向があります。そして、冷めてしまったら最後、その恋愛を引きずることはありません。「ハイ、次、次!」と別の人を積極的に探していく肉食系女子なんです。
つまり、性格面を説明すると、恋愛体質の人は、コミュニケーション能力が高く、同時にコミュニティを広げていける力があり、一見とても魅力的な人だともいえるでしょう。多くの人と接するため、性格の偏りも少なく、広い視野で物事も捉えることができます。フットワークも軽く、「別れてもすぐに次が見つかるわ」という自信もあるため、女性として輝いています。
その上、どんな人にも優しいですし、見た目がイマイチな男性などモテない人にも分け隔てなく接する“イイ人”なんです。愛嬌があるだけでなく、外見もきれいにしていたり、かわいくしていたりと、魅力的な人が多いですね。だからモテる!
また、モテるのは若いときからの性質なので、年齢を重ねるごとにモテテクニックも向上しています。つまり、恋愛ハンターという立場においては最強なんです。本人も無意識的に「恋愛している自分が好き」と感じているケースが多いため、新しい恋愛に躊躇はありません。……が、すぐに飽きてしまうんですね。時にはそれほど好きではないのにつきあってしまって、すぐに他の人に目移りしてしまう、なんてことも。
当然、1人に対して”だけ”に、マメに接することも、気を配ることも継続するケースが多くありません。自信があるからか主張が強くなってしまうことも。
そのため、「がさつな人だなあ」「なんだか自分は大切にされていないぞ」と思った男性は、「やっぱり思っていた人と違う」と愛想を尽かしてしまうなんてこともあります。そうして振られてしまっても、「また、次は見つかるし。大丈夫、大丈夫」と出会いの場へ突撃していくので、自分の恋愛体質を振り返って反省することも滅多にありません。
次々と恋愛をしていたい、ドキドキ、ワクワク、ルンルンしていたいというのは、とても素敵なことではありますが、一つ注意しておかなければならないことがあります。それは結婚。恋愛体質と結婚は真逆の性質も持っているのです。恋愛体質のまま結婚生活に入ってしまうと、不幸な結果になってしまうことに……。
恋愛体質の女性が婚活するとドツボにハマる可能性も!
結婚しなくてもいいわ! という価値観をもつ女性でしたら、恋愛体質でも特に問題はないかもしれません。しかし「いつかは結婚しなきゃ」「そろそろ30歳も過ぎたし結婚しないと」などと考えている恋愛体質の人は1度自分と向き合う必要がありそうです。
恋愛体質の人は、女性らしい人が多いため、「女ならいつかは結婚。結婚しないのは女として負け組」という価値観をもっていることも少なくありません。「結婚したことで一番プラスなことは、『結婚しなきゃという呪縛』から逃れられたこと」という人も多いのですが、女性にとって“結婚”は非常に大きな人生の選択です。
「女性は30歳までに結婚しなきゃ」「子どもを産まないと女性とはいえないから、最低でも35歳までには結婚!」という概念が強い恋愛体質の女性は、「婚活しなきゃ」「結婚相手と出会わなきゃ」という婚活ドツボに陥る可能性があると思ったほうがよいでしょう。
もともと、出会いも自分から作ることができ、初対面の人とも上手にコミュニケーションをとることに長け、なおかつ男性からチヤホヤされるのが好きな恋愛体質の女性は、婚活パーティーでも、「出会って、つきあう」ところまではスムーズにいけるのです。ですが、つきあった後が問題です。お互いによく理解しあい、恋の感情とともに愛情の“情”の部分も育てていかなければならないのに、それがうまくいかないんです。
それまでの恋愛経験でも、恋が愛に変わる経験、好きが情に変わる経験に乏しく、恋の炎が冷めてしまうと、どうしたらいいのか分からない……。これはこれで困った人ですよね。では、一体どうしたらよいのでしょうか?
恋愛体質を“体質改善”して愛を手に入れよう
実は、恋愛体質の人の中には、「私、恋愛してなきゃダメなタイプなの」と思い込んでいる人もいます。つまり、自分で自分に呪文をかけているんですね。それと同じで、いつかは結婚しなきゃという思い込みももっています。
そのため「婚活しなきゃ」という思い込みから、新しい出会いの場へ出かけ、男性と出会うことで自分を納得させこころの安定を保っている可能性も。「なんらかの努力はしたゾ!」「自分、頑張ってるな〜」と、努力し頑張っている自分が好きなだけかもしれないのです。
しかし、これはすべて自分一人の思い込み。まずは、自分がもっている「こうじゃなきゃダメ」という考えに疑問を持ち、自分だけの「思い込み」かどうかをじっくり見つめてみましょう。そのためにも、一人の時間を楽しめるようになることが大切です。そして、認識を少し変えてみましょう。「自分は恋愛体質と思い込んでいるけど、それは思い込んでいるだけかもしれない」と。
さて、恋愛体質改善をするためにオススメなことをラインナップしてみました。「自分は恋愛体質かも?」と思った方はぜひトライしてみてくださいね。
<恋愛体質改善をする方法>
・一人の時間を楽しむ
・「自分は恋愛体質」という認識を変えてみる
・一度恋愛から離れ、恋愛しない期間をもってみる
・ドキドキなどの刺激だけがすべてではないという認識をもつ
・「母性があって一途」という結婚体質に近づく努力をしてみる
・刺激で幸せを得るよりも、安心感や安定感の魅力を探ってみる
・一人の人に愛され続ける幸せを味わってみる
【山名裕子】
メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。
大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。