海外メディアDigital Trendsは、2017年2月21日の記事において、サムスンが発表した「VuildUs」のデモ動画を紹介した。
同メディアによると、2017年2月20日、サムソンは同社が運営するYouTube公式チャンネルSamsung NewsroomにVRインテリアデザインアプリ「VuildUs」のデモ動画を公開した。
リアルな室内にバーチャルな家具をおける「VuildUs」
同アプリは、リモートカメラと連携することによって、Gear VRからバーチャルな家具が置かれた室内を見ることができるものだ。リアルな室内を撮影するリモートカメラがGear VRにその撮影画像を送信するので、VRヘッドセットを使いながらARデバイスのように現実世界を拡張するような効果を実現している。
デモ動画では、リモートカメラによって屋内の距離も測定可能であり、その距離に合わせた家具を購入することもできる。なお、リモートカメラの詳細は不明だが同アプリ専用のデバイスのように見える。
Mobile World Congress 2017に出展するその他のアプリとデバイス
同社は、上記の「VuildUs」に加えて合計4つのアプリとデバイスを、2017年2月27日から3月2日までスペイン・バルセロナで開催されるMobile World Congress 2017に出店する予定だ。
残り3つのうちのひとつは、本メディア既報の「Monitorless」である。残る2つの「Relúmĭno」と「traVRer」を以下に紹介する。
視覚障がい者をアシストする「Relúmĭno」
VRアプリ「Relúmĭno」は、視覚に障がいをもつユーザーに、その障がいに合わせて補正された文字や画像を提供するアプリだ。例えば、加齢によって発症する確率が高くなると言われる加齢黄斑変性を患うと、眼に見えるものが歪んで見える症状が現れるのだが、同アプリはそうした病気による視覚異常を補正して正常な画像をユーザーに見せるのだ。
同アプリは、テレビ視聴時に使用できるようになっており、現在なんらかの視覚的アシストなしにはテレビを見れないユーザーに、高価な医療器具とは異なるアシストを提供することも可能なのだ。
観光地を360°動画でシェアする「traVRer」
VRアプリ「traVRer」は、観光地で撮影された360°動画をシェアするアプリだ。撮影された360°動画を同アプリにアップすれば、他のユーザーもその動画を視聴できる。ユーザーインターフェースは、地図上に動画をアップするようなものとなっている。
以上の4つの出展アプリ・デバイスは、すべてがゲームコンテンツ以外のものとなっている。
VRテクノロジーがスマホに続く情報プラットフォームになるためには、ゲーム以外の分野への進出が不可欠なのだが、サムソンがMobile World Congress 2017に出展するものを見る限りでは、Gear VRの用途を広めたい意図が明白にうかがうことができるだろう。
サムスンが発表した「VuildUs」のデモ動画を紹介したDigital Trendsの記事
http://www.digitaltrends.com/mobile/samsung-creative-lab-vr-projects/
上記記事のソース元となったSamsung Newsroomの記事
https://news.samsung.com/global/samsung-c-lab-to-exhibit-new-vr-projects-at-mobile-world-congress-2017
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