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Google、ワイヤレスヘッドセットでのポジショナルトラッキング問題を解決済みと発言。しかし発熱の問題が残る


Tangoを利用するイメージ


先週、Google Tangoの技術監督であるJohnny Leeがワイヤレスヘッドセットでのポジショナルトラッキング問題を解決済みと語った。Tangoはスマートフォンその他のデバイスが3D空間内での位置情報を取得し、ソフトウェアやアプリケーションに提供できるようにするハード/ソフト面のソリューションである。Leeによれば、この技術は急成長するVRにおける最大の問題を解決する鍵でもあるという。その問題とは、ワイヤレスヘッドセットにおけるインサイドアウトのポジショナルトラッキングである。


「我々の答えはこれです」LeeはTangoを採用したLenovoのスマートフォンPhab 2 Proを示した。「このスマートフォンで(インサイドアウトのポジショナルトラッキングが)機能していることがはっきりと分かるように、タブレットサイズのデバイスとTangoが組み込まれたヘッドセットでこのようにポジショナルトラッキングが機能します。残る問題は、熱だけです。現在のところ、スマートフォンでポジショナルトラッキングと90fpsの立体映像再生を行うと、非常に熱くなってしまいます。Daydreamが成熟し、Tangoが成長を続けていることを鑑みれば、この先2年から3年でトラッキング技術も進化するでしょう」


Leeは、このようなヘッドセットがいつごろ製品化されるかについてはコメントしなかった。



Tangoの製品監督であるNikhil ChandhokはTangoでインサイドアウトのポジショナルトラッキングが可能だというLeeの意見に同意したが、超えなければならないハードルが残っているという。


「機能はします。現在、6軸での動作をインサイドアウトで追跡することができます。しかし、考慮しなければならない問題が残っています。たとえば、どのようにヘッドセットを付けて歩くユーザの安全を確保すれば良いのでしょうか。VRのユースケースがもっと必要です。しかし、将来的にはVRのもっと面白いユースケースが登場するでしょう」


今日のハイエンドVRシステム、Oculus Rift、Playstation VR、HTC Viveの全てが「アウトサイドイン」と呼ばれるポジショナルトラッキング技術を使用している。このことは、ヘッドセットが空間上でどこに位置するかを取得するためにある種のカメラかレーザー、センサー、を外部に必要とすることを示す。このような外部機器がなければ、Google CardboardやSamsung Gear VRといったモバイルVRヘッドセットのように上下左右しか認識することができない。



インサイドアウトのポジショナルトラッキングは、完全なワイヤレスのVRと素晴らしいユースケースを可能とする。それは、VRにおける最後の「聖杯」のようなものである。メジャーな各社が世界で最初にワイヤレスのポジショナルトラッキングヘッドセットを発売することに心血を注いでいる。今年のOculus Connectカンファレンスで、Facebookの子会社Oculusは「Santa Cruz」というコードネームを持つTangoとは異なるインサイドアウトのプロトタイプを示した。マイクロソフトは有線VRヘッドセットにHoloLensのトラッキング技術を持ち込もうとしている。QualcommとIntelがこのようにして問題に対応しようとする数少ない企業である。


ポジショナルトラッキングの覇権を巡る争いである。


参照元URL:http://uploadvr.com/inside-out-google-solve-tracking/


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