株式会社Psychic VR LabとKDDI株式会社は、内閣府から受託した調査事業の一環とし、つくば市においてスマホやデジタルサイネージを通じて楽しむことができる、「50年後の未来都市」をコンセプトとした体験型XRコンテンツを、2023年1月10日から3月31日まで配信していることを発表しました。
先端技術で地域課題を解決!「スーパーシティ」構想実現に向け
実証調査事業の一環として体験型XRコンテンツを配信中
内閣府は2022年4月に、大胆な規制改革を伴ったデータ連携や先端的サービスを実現し、移動・物流、医療・介護、子育てなど様々な分野の地域課題を解決する「スーパーシティ型国家戦略特区」に茨城県つくば市を指定しています。
「スーパーシティ」とは2030年頃に目指す未来社会であり、『デジタルを通じて地域の個性を生かしながら地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現する』都市と定義されており、つくば市にはその先導役になることが期待されています。
この「スーパーシティ」実現に向けた「先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業」に、Psychic VR Lab社とKDDI社が採択され2023年度以降のサービス化を目指し、2022年8月25日から取り組みを開始していました。
そして今回、つくば市の協力のもと、体験型XRコンテンツを配信するという実証調査事業の一環が実施されることとなっています。
調査期間は2023年1月10日から3月31日までとなっており、つくばセンター広場にて体験型XRコンテンツが配信されます。
今回配信される体験型XRコンテンツのコンセプトは「50年後の未来都市」となっており、利用料金は無料で、スマホやデジタルサイネージを通じて視聴体験が提供されます。
スマホを持っているユーザーは、KDDI社が提供するスマホ用アプリ「5G XR VIEWER SATCH X powered by STYLY」を起動し、「開催中のイベント」から「スーパーシティつくば」を選択します。
タイトル「50年後の未来都市」を選択して周囲の空間にスマホをかざすと、アプリが周囲の建物などの情報を読み取り、体験型XRコンテンツの視聴が可能となります。
スマホやアプリ「SATCH X」を持たないユーザーに向けては、つくばセンター広場を囲むペデストリアンデッキに2023年1月23日設置予定のデジタルサイネージを通じて、体験型XRコンテンツを視聴することができる仕組みとなっています。
実証調査の概要
取り組みの背景
デジタル技術の発展により、そう遠くない未来の社会では
・XRテクノロジーの進化
・実在空間のデジタルツイン環境の構築
がすすむことで”都市空間をメディアとして活用できる”という、『リアルメタバース』の社会実装が行われると予想されています。
『リアルメタバース』が実現することで、”現地”または”遠隔地”からVR空間を通じ、『現実を拡張したコンテンツを体験できる場所』が増加することが見込まれています。
取り組みの目的
都市空間そのものが『物理的な制約のないメディア』となりXRコンテンツを発信していく未来において、”既存の社会制度のなかで気を付けるべき点”となると思われる『屋外広告や公共空間の使用に関するルール』や、「スーパーシティ」などのまちづくりを進める上で『都市連動型空間メディアを使う際の課題』などについて検討することが、今回の取り組みの目的となっています。
取り組みの概要
スマホやデジタルサイネージを通じて配信される「50年後の未来都市」では、
・ドローンや自動配送ロボットの運行
・近未来的な建造物が緑と調和して立ち並ぶ姿
・地下空間を活用した物流網が広がる姿
をつくばセンター広場の地上や地下に見ることができる仕様となっています。
今後の展開
「50年後の未来都市」のほか、
・ドローンの飛行経路を可視化した「空の道」
・学生が制作したNFTデジタルアート作品のXRコンテンツ
なども今後追加が予定されています。
まとめ
内閣府が目指す「スーパーシティ」実現に向け、つくば市協力のもとPsychic VR Lab社とKDDI社が実証調査事業を実施中です。
今回の実証調査では、「50年後の未来都市」をコンセプトとした体験型XRコンテンツが配信されています。
車のタイヤがなくなり空をとべたり、月までエレベーターで移動出来たりする未来はまだまだ実現しそうにありませんが、郵送物をドローンが運んできてくれる近い未来を感じにつくば市を訪れたくなるニュースですね。
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