1月11日〜14日にかけてオンラインイベントとして開催されたCES2021では数多くの新しいガジェットが登場しました。
1月15日に中国のARスタートアップ企業Rokidは、最新ARヘッドセットRokid Vision 2を発表しました。
光学系に光導波路を使うRokid Vision 2
画像:Road to VR
中国の杭州に拠点を置くRokidの新しいARヘッドセットRokid Vision 2は、スポーツ用サングラスのようなスタイリッシュなデザインが特徴です。
スリムなデザインを実現するためスタンドアロンではなく、スマートフォン、ラップトップ、ゲーム機、タブレットに接続するようになっています。
MicrosoftのHoloLens 2で利用されているのと同じ光導波路を使うことによって光透過率85%、40°の視野角(FOV)を実現しました。
NrealLightやLenovoが最近発表したThinkRealityA3など、最近のARグラスでは比較的広い視野角を可能にするバードバス光学系が使われることが多い傾向にあります。
しかし、バードバス光学系は明るさが劣り、周囲光をフィルターで除去するために外部ガラスにかなり重いシェーディングが必要です。
そこで、Rokid Vision 2やHoloLens 2は、バードバス光学系よりも複雑でコストも多くなるもののガラスまたはポリマーに埋め込まれた一連の薄くて透明な構造を通して光を導く光導波路を利用しました。
Rokid Vision 2でできること
ヘッドセットには、デュアル統合スピーカーとデュアルマイクも含まれており、ハンズフリー音声制御に使用可能です。
内蔵スピーカー
ハンズフリー音声制御用のデュアルマイク
仮想空間を歩き回るための中央RGBカメラを介した6DoF移動トラッキング
を備えています。
また、2D、3D、360メディアで利用できる
「ホログラフィックシネマ」
「ファンタジーワールド」
と呼ばれる360度の没入型スペースも付属しているとのことです。
Rokid社は、価格や発売日はまだ決まっていないが、文化観光、展示会、美術館、医療・健康産業など、さまざまな分野をターゲットにしているとしています。
ゲーム、メディア消費、および新しい在宅勤務パラダイム向けのマルチスクリーンデスクトップディスプレイに重点を置いて、消費者にアピールするという展望を明らかにしました。
まとめ
CES2021はオンラインイベントという形式が象徴するように、多くのVR/ARデバイスが発表されています。
今回紹介したRakid Vision 2をはじめとしてCES2021に登場したVR/ARデバイスは、軽量・小型化が進んでいるという印象です。
そしてRokid Vision 2のように、より使いやすく洗練されたデザインのデバイスが増えれば、これまでVR/ARに馴染みがなかった人でも利用しやすくなるのではないでしょうか。
その意味でCES2021ははVR/ARのさらなる普及につながる展示会となったといえそうです。
2021年にVR/ARがどのように飛躍していくのか、期待したいですね。
参考:Rokid Reveals Vision 2 AR Headset with Waveguide Optics[Road to VR]
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