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SFの警告が現実に?VR廃人を心配する必要はあるのだろうか


現実の自分が不要になる?

VRがあれば現実の自分が不要になる?


VR技術を使えば架空の世界から遠く離れた国まで、好きな場所に行って好きな体験をすることが可能だ。プレイヤー自身が主人公になれるゲームだけでなく自由にアバターをカスタマイズしてその世界の住人として参加できるVR上のコミュニティもあり、現実とはまた違う空間を楽しむことができる。


こうした特徴を活用すれば、世界中のVRユーザと仲良くなることも、人前でのスピーチなど自分の苦手とするシチュエーションに慣れるために使うことも可能だ。バーチャルで失敗してしまっても現実に被害が及ぶことはないため、初めての業務に向けたトレーニングなど何かの練習をするには最適な方法である。


だが、VRで再現された世界だけで満足してしまうようになると事情は変わる。リアルでの人付き合いを犠牲にしてソーシャルVRアプリに入り浸ったり、寝ているとき以外はVRヘッドセットを付けているようになればそれはVR依存である。


バーチャルへの依存


カスタムメイド3D2

VRでキャラクターとコミュニケーションできるカスタムメイド3D2


VRアプリを使って苦手な飛行機恐怖症を克服し、VRツアーで気に入った国へ旅行するというのは非常にポジティブなVRの利用法だ。だが、バーチャルツアーだけで満足してリアルでは引きこもりになってしまうことも考えられる。


実際のところ、そんなことはあり得るのだろうか?


好きなことだけできるバーチャル空間


VRアプリに限らず、テレビでも書籍でも、エンターテイメントコンテンツは好きなものを選んで好きなところだけ楽しむことができる。内容が気に入らなければ途中で本を読むのをやめても良い。


しかし、番組の内容をユーザが変更できるわけではない。消費者はそのコンテンツを受け取るだけだ。


一方で、ゲームであればプレイヤーの行動がゲーム内の出来事に何らかの影響を及ぼすのが普通だ。ストーリーラインをなぞっていくだけの作品や分岐があってマルチエンディングになっている作品、そもそも決まったストーリーのない作品など程度は様々だが、プレイヤーの意思が世界に反映される。


VRではさらにこうした特徴が強調される。VRで遊ぶコンテンツはユーザが決めることができ、どこを見るかも自分で選べる。VR空間内を自分の意思で移動できる作品も多く、プレイヤーキャラクターを操作しているのではなく自分が行っている感覚が強い。


娯楽の一種として見るならば、制限なく好きなことができるVRにハマってしまうことはあり得るだろう。ユーザが望むならば、現実では禁止されている違法行為や、あり得ないほど都合の良い展開も体験できる。


不足するリアルさ


VRは新しくて楽しいメディアだが、現実を置き換えるところまで行っているとは言えない。2Dディスプレイで動画を見たりテレビゲームをしたりするよりも没入感が強いものの、解像度の低さやフィードバックの乏しさがユーザを現実に引き戻してしまう。


VRゲームにハマってしばらく家事が疎かになることはあるかもしれないが、それはVR以外のメディアでも起こり得る。現在のVRはSF作品に登場するバーチャルシミュレーターやホログラムシステムほどリアルなものではなく、VRへの依存が社会的な問題になるようなことはないだろう。


現実と区別できないVR体験が実現すればVR依存も無視できない問題となるが、それはまだ先の話になりそうだ。


繰り返されるIT依存への不安


Google Glass

盗撮への不安などから批判されたGoogle Glass


VRへの依存が不安視される以前にも、その時代の最新技術に人間が依存してしまうことを警告する意見は出されている。


ITで人間はダメになるか


テレビゲーム、インターネット、携帯電話などの依存性・中毒性の高さを指摘・批判する意見は今でも見かけるものだ。


予定のない日はずっとテレビやインターネットサイトを見ている、直接人と会うよりもスマートフォンのアプリでやり取りする方が多いというユーザは珍しくないだろう。これらの登場によって人々の生活は大きく変わり、直接的に被害を受けている業界もある。固定電話を持つ家庭が少なくなったり、テレビを見る若者が減ったりというのがその例だ。


だが、これらに依存してリアルを捨ててしまうような消費者は(社会問題になるほどには)多くない。むしろ、インターネットとSNSによって友人との繋がりが密になったり、新たな友人と知り合う機会が増えたりといった良い面もある。


問題は、新しい技術を上手く活かせないことだ。多くの消費者は最初から上手く新技術を扱えないが、徐々に適応していく。


人間はVRにも適応する


他の技術が辿ってきた歴史を考えれば、ほとんどの消費者はVRとも上手く付き合うことができるようになるだろう。中にはVRを使わないという選択をする消費者もいるかもしれないが、それは個人の好みや意思の問題だ。


スマートフォンを使いこなしているユーザからは想像もできないかもしれないが、携帯電話が無い方が生活しやすい人もいる。良い悪いではなく、ライフスタイルや嗜好によって技術との付き合い方は変わる。


エンターテイメントから医療や教育まで、既にVRを有効活用するための様々な利用法が試みられている。VRが人間に与える影響が分からない中で手探りの状態ではあるが、人間とVRの関係も徐々に成熟したものになっていくはずだ。


 


参照元サイト:Slate


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