10月13日にいよいよ販売が開始される「PlayStation VR(以下、PS VR)」。他社のハイエンドVRヘッドセットよりもかなり安い価格で登場したPS VRは、現時点で多くのゲーマーから好意的に受け入れられています。しかしすでに「HTC Vive」をリリースしているHTCの幹部からは、「PS VRの価格は一見安いが、誤解を生む」などの指摘もあがっているようです。
今回の発言は、HTCの中国方面VR責任者のAlvin Wang Graylin氏が行ったもの。それによると、「PS VRの価格は399ユーロ(日本では4万4980円)と一見安価だが、これは誤解を生む」としています。その理由として、PS VRの基本セットはPlayStation Cameraを含まず、またモーションコントローラーも含まれていません。特にPlayStation Cameraはモーショントラッキングに必須で、これ無しでのプレイは考えられません。
なお、PS VRのPlayStation Camera同梱セットとモーションコントローラーを2本購入すると、全部で約6万円ほどの出費となります。ソニーはPS VRだけの基本セットを用意した理由として「多くのプレーヤーがPlayStation Cameraやモーションコントローラーを所有しているため」と語っていますが、PS VRの価格や必要システムが複雑なものになっているのは確かです。
また、Graylin氏はモーションコントローラーが6年も前に登場した製品であることも指摘しています。そのため、PS VRでは快適な体験が楽しめなかったそうです。確かにモーションコントローラーは任天堂の「Wii」に対抗するために作られたプロダクトで、最新のVRヘッドセットにふさわしいコントローラーかと言われると、若干力不足感はあります。
しかしたとえPS VRのフルシステムが約6万円だとしても、10万円近いOculus RiftやHTC Viveに比べればかなり安価なのも確か。はたして安価でゲームに特化したPS VRが有利なのか、それともゲームを含めたPCプラットフォームで戦うOculus RiftやHTC Viveが勝るのか…その答えはまだまだ出そうにありませんね!
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