Osaka, Japan, Sep 8, 2016 - (JCN Newswire) - シャープは、WHO(世界保健機関)のGlobal Health Workforce Alliance(世界保健人材アライアンス)※1のパートナーであるジョージア国立結核病院(所在地:ジョージア国トビリシ)と共同で、結核病院において、臨床研究専用イオン発生装置(空間平均イオン濃度10万個/cm3)により、医療従事者の結核感染リスク低減や結核患者の薬剤耐性獲得※2の予防に効果があることを、世界で初めて※3実証しました。
「結核」は、結核菌によって発生する感染症の一つで、2014年は全世界で約960万人の結核患者が発生し、そのうち約150万人が死亡しています。日本でも毎年新たに約2万人の患者が発生しており、厚生労働省などが、毎年9月24日~30日を結核予防週間として啓発活動を行っています※4。
当社は、プラズマクラスター※5のプラスイオン(H+(H2O)m)とマイナスイオン(O2-(H2O)n)を同時に空中へ放出することで、浮遊する細菌などの表面で酸化力の高いOHラジカルとなり、表面のタンパク質を分解してその働きを抑制することに着目。2009年9月に、タイ胸部疾病研究所と共同でプラズマクラスター技術による付着結核菌抑制効果を発表しました※6。今回、臨床研究専用イオン発生装置を結核病院の現場に設置し、空間平均イオン濃度10万個/cm3の環境下で効果を検証した結果、医療従事者に対する結核感染リスク低減と結核患者に対する薬剤耐性獲得の予防効果を確認することができました。
当社は、2000年よりプラズマクラスター技術の効果を世界の第3者試験機関と共同で実証するアカデミックマーケティング※7を進め、これまで28の第3者試験機関※8で「新型インフルエンザウイルス」「薬剤耐性細菌」「ダニアレルゲン」などの有害物質の作用抑制や、小児喘息患者の気管炎症レベルの低減効果※9などの臨床効果を実証。併せて、プラズマクラスターの安全性についても確認※10してきました。今後も、プラズマクラスター技術の進化を促すとともに実証を進め、社会に貢献してまいります。
なお、本臨床研究の詳細内容は、2016年11月12日(土)よりタイ(バンコク)で開催予定の“The 21st Congress of the Asian Pacific Society of Respirology(APSR 2016)”で発表される予定です。
ジョージア国立結核病院 コメント
これまで換気やUV殺菌灯など環境の整備による実際の結核病院でヒトに対する結核感染対策の報告はなく、今回プラズマクラスター技術が初めての報告となることから本試験は先駆性が高いと言えます。プラズマクラスター技術が結核病院での結核感染対策の1つの有効な手段として大きな可能性があることを見出しました。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/160908-a.html
※1 詳細については、WHO ウェブサイトを参照ください。( http://www.who.int/workforcealliance/en/ )
※2 薬剤耐性獲得とは、患者の保有している結核菌が薬剤耐性結核菌になること。
※3 空調設備やUV殺菌灯などのエンジニアリングコントロールにおいて、結核病院において医療従事者および結核患者を対象にした試験。(2016年9月8日発表、当社調べ)
※4 http://bit.ly/2c6FGct
※5 プラズマクラスターは、シャープ株式会社の登録商標です。
※6 2009年9月22日発表。
※7 技術の効能について、先端の学術研究機関と共同で科学的データを検証し、それをもとに商品化を進めるマーケティング手法。
※8 2016年9月8日現在。
※9 2014年9月18日発表。
※10 (株)LSIメディエンスにて試験。(吸入毒性試験、眼/皮膚の刺激性・腐食性試験、催奇性試験、二世代繁殖毒性試験)
概要:シャープ株式会社
詳細は www.sharp.co.jp をご覧ください。
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