ALL DIFFERENT株式会社による「新入社員意識調査2025」の結果が発表されました。この調査は、2025年に入社する新入社員3,933人を対象に実施され、65.4%が「今の会社で働き続けたい」と回答しました。この割合は、過去12年間で最も高い数字となり、新入社員の将来への期待感や職場環境に対する意識の変化を示しています。

調査によれば、今の会社で働き続けたいと考える新入社員は任意の選択肢の中で最も多く、65.4%という結果を得ました。これは、2014年度からの12年間で最高の数字です。一方で、「そのうち転職したい」と考える新入社員は13.2%おり、離職の意向を抱えている新入社員も存在することがわかります。この数字からは、企業が新入社員をどのように定着させ、活躍させるかが今後の大きな課題となることが示唆されています。
勤続を希望する新入社員が望む仕事の条件として、「楽しくやりがいのある仕事」が最も高い割合を示し、次いで「チーム一丸で取り組む仕事」が続く結果となりました。一方、離職を考える新入社員は「給与が上がる仕事」や「自分のペースでやり切れる仕事」を求める傾向が強く、これが離職意向に影響を与えていることが分かります。この対照的な結果は、今後の企業が新入社員を引き留めるための施策を考える上で重要な指標となります。

新入社員が「この会社で働き続けたい」と考える条件のトップは「職場の人間関係」であり、65.7%がこの要素を重要視しています。次いで「高い給与・賞与」という要素が62.2%で続き、両者が新入社員の意識において極めて重要な要素であることが浮き彫りとなりました。この傾向は、男女での差異も見られ、特に女性社員は「職場の人間関係」を重視する傾向が強いことが示されています。
新入社員が長く働きたいと考える会社の文化としては、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が72.8%の支持を受けており、この文化が新入社員の心理的安全性を高める要因となっていることが分かります。これらの要素は、デジタル化が進む現代においても特に重要であり、リモートワークやオンラインでのチームコラボレーションが普及する中で、良好な人間関係を築くためのデジタルツールやプラットフォームの活用も必要不可欠になっています。
新入社員の意識調査の結果は、企業が直面する人手不足の問題を考える際に重要な指標です。65.4%が「今の会社で働き続けたい」と考える中で、良好な職場環境や人間関係、さらには給与面が新入社員の定着に重要であることが明らかになりました。企業はこれらの要素に注目し、採用活動や職場環境の改善に取り組むことで、離職率を下げ、社員の定着を図る必要があります。
詳しくは「ALL DIFFERENT株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松