近年、家庭学習の重要性が増している中、保護者が直面する問題が多く報告されています。特に、コロナ禍を経て自宅学習が増えたことから、家庭での学びがより注目を集めています。しかし、現実には「子どもが勉強をしたがらない」といった悩みを抱える親が多いという調査結果が出ており、その実態を探ることが必要です。調査によると、小学生の子どもたちの半数以上が毎日30分以上の家庭学習を行っていることが示されています。具体的には、41.2%の家庭が「毎日30分~1時間」という回答をしました。これは、親たちが家庭学習に一定の関心を持っていることを示しています。

一方で、子どもが家庭学習に対して抱える「勉強をしたがらない」という問題が最も多く挙がりました。それに続いて「勉強を見てあげる時間がない」という悩みも多く報告され、親自身の圧力や忙しさも影響していることがわかります。家庭学習で利用される教材についての調査では、1位は「学校の宿題」で74.6%、2位は「市販の問題集・テキスト」で31.8%、3位には「タブレットやPCを使ったデジタル教材」が29.7%と、依然として伝統的な教材が多く利用されていることが表れました。

興味深いことに、家庭学習におけるデジタル教材の利用も広がっています。約4割の親がデジタル教材を活用しており、その理由として「子どもが自主的に取り組めるから」という意見が最も多く挙げられました。楽しみながら学ぶことができる環境が整っていることが、家庭学習の促進につながっています。家庭学習の改善に向け、親たちが求めるサポートとしては「子どもが楽しく学べる仕組み」が最も多く、その他に「学校の授業と連携した学習内容」や「親が教えなくても学べる教材」が挙げられています。これは、親だけでなく子ども自身が主体的に学んでいく環境が求められていることを意味します。今回の調査を通じて、親たちが抱える家庭学習の悩みの多くが「勉強をしたがらない」という点に集中していることがわかりました。また、デジタル教材の活用が進んでいる中で、楽しみながら学べる環境の整備が重要です。
詳しくは「株式会社新興出版社啓林館」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松