MS&ADグランアシスタンスはクラウド型データベース「SmartDB」を導入しました。2023年6月から利用を開始し、約6000に及ぶ全国のパートナー企業との情報共有基盤として活用しています。「SmartDB」の導入を支援したドリーム・アーツが2025年1月21日、発表しました。
MS&ADグランアシスタンスは、ロードサービスやハウスサポートといった救援サービスを提供する会社。24時間365日対応のコールセンターを用意し、利用者からの救援要請を受けると、全国に6000拠点あるビジネスパートナーが現場で車両を緊急修理したりレッカー車でけん引したりできるようにしています。
同社はこれまれ、約6000のパートナー企業と情報連携するためのシステムを構築。救援要請から現場急行までをスムーズに進められる環境を整備してきました。しかし、システムは10年以上前にスクラッチで開発。システムを改修するには膨大な時間と費用がかかる状況に陥っていました。必要な機能を備えていないことから、運用で機能不足をカバーするといった課題も顕在化していました。
そこで同社は、外部環境への変化に追随するシステムへの刷新を決断。現場主導でが必要な業務アプリ/サービスを開発しやすくするノーコードシステムの導入を決めました。さらに、1日に約4500件もの緊急要請を滞りなくデータ処理できる大規模向けのシステムも要件として考慮。その結果、ドリーム・アーツが提供する「SmartDB」を採用することにしました。
「SmartDB」を採用した主な理由は次の通りです。
・ノーコードでも複雑要件に対応…実現したい要件の開発・改修を内製でスピーディーに可能
・膨大なデータ通信…毎月30~40万件の救援要請データの通信を素早く実現
・他システム連携を実現…APIが豊富なため GNCS 上で必要情報を一元管理・取得できる
・マルチデバイス対応…パソコン・スマホ・タブレットを使う事業会社とのやり取りに対応
なお、旧システムは入力による操作方法が分かりにくいことから、パートナー企業からの問い合わせが年間5000件にも及んでいました。「SmartDB」は入力方法などを補助する機能を装備していることから、問い合わせ件数は約50%に半減。問い合わせ対応による業務過多をなくすことで、効率性も改善したといいます。
MS&ADグランアシスタンスは、緊急要請に伴う対応結果や請求関連情報などを「SmartDB」に集約。今後は他の業務効率化を支援する手段として、「SmartDB」の活用に着手し始めているといいます。さらに、パートナー企業の管理システムも「SmartDB」で作成。2025年2月には管理システムをリリースする予定です。
レポート/DXマガジン編集部折川