ウンチとおしっこから読み取れる犬の体調
犬の健康状態を日々チェックするうえで「排泄物」は非常に重要な情報源です。ウンチやおしっこの状態を見れば、消化器系や泌尿器系、さらには内臓全般の調子まで、ある程度のコンディションを把握することができます。
ウンチからわかる犬の体調
ウンチは犬の消化器の健康状態をよく表しています。正常なウンチは、程よい硬さでニオイもそこまで強くありません。
軟便や下痢が続く場合は、胃腸炎や食物アレルギー、寄生虫の存在が疑われます。また、ウンチの中に未消化のフードが混ざっている場合は、消化不良を起こしている可能性があります。
血便や黒っぽいウンチが出るときは、消化管出血など深刻な疾患のサインであることもあるため、注意が必要です。
おしっこからわかる犬の体調
おしっこには腎臓や膀胱、泌尿器全体の健康状態が反映されます。正常なおしっこは淡い黄色で、強すぎないニオイが特徴です。
おしっこの色が濃すぎる、異臭がする場合、脱水症状や膀胱炎の可能性が考えられます。また、おしっこの量や回数が増えるときは、腎機能の低下が考えられるでしょう。
おしっこが赤いとき(血尿)は、膀胱炎や結石、腫瘍などの可能性が疑われます。
いずれにしても、早めに動物病院を受診し適切な治療を受ける必要があります。
ウンチのチェックポイント
ウンチの異変は消化器系の疾患の可能性が高いと考えられます。では、日常のなかで、どのようなことに注意したら良いのでしょうか。
健康管理をするうえで注目するべきポイントと正常なウンチ、病気の可能性があるウンチについて解説します。
なお、原因となる病名や状態については一例です。
ウンチの色
正常なウンチの色は、茶色〜こげ茶です。これは食べたフードの内容や胆汁の分泌が関係しています。
一方、以下のような色のウンチが出るときは、体調不良が疑われます。
- 黒また赤:消化器管からの出血
- 黄色っぽい:脂肪便、腸のトラブル
- 白っぽい:胆道閉塞、肝臓のトラブル
- 緑色:消化不良
ウンチ硬さ・形状
健康的な犬のウンチは、ティッシュでつかめる程度の硬さと、バナナ状のなめらかな形をしています。手に持ったときに、地面に跡が残らないのが理想です。
逆に、以下のようなウンチをしている場合は要注意です。体調に問題が生じている可能性があります。
- 硬いコロコロ:便秘、脱水、腸閉塞
- 下痢:消化不良、ストレス、消化器の炎症
- 細い:消化器官の腫瘍、前立腺肥大、会陰ヘルニア
おしっこのチェックポイント
犬のおしっこは健康のバロメーターでもあります。さまざまな内臓疾患のサインとして異常があらわれる場合があります。
色や頻度、量などいつもと違うと感じたら早めに動物病院を受診し原因を特定することが重要です。
なお、原因となる病名や状態については一例です。
おしっこの色
おしっこは犬の健康状態を知る大きな手がかりとなります。正常な犬のおしっこは淡い黄色です。
体調や水分量などによっても左右されますが、以下のような色のおしっこは病気のサインと覚えておきましょう。
- 無色透明:腎不全、糖尿病、クッシング症候群
- 茶褐色〜オレンジ:脱水、肝臓疾患
- ピンク〜赤茶色(血尿):尿路結石、感染症
- 緑色、白っぽい:細菌感染
おしっこの頻度と量
おしっこの回数や量の変化も、見逃してはいけないポイントです。極端に多いのも少ないのも体調不良のサインかもしれません。
たとえば、以下のような状態に注意が必要です。
- 頻度と量が少ない:脱水、尿路結石、膀胱炎
- 頻度も量も多い:腎臓病、糖尿病、クッシング症候群
とくに、まったくおしっこが出ていない、排尿中に鳴き声をあげると言ったときは、早急に動物病院を受診する必要があります。
また、シニア犬は年齢とともに腎機能が低下していることもあり、日常的な観察がより重要になります。
まとめ
ウンチとおしっこは、人間の言葉を話せない犬の体調の変化を知るための重要な手がかりになり得ます。
色や形、量、頻度などを日頃からチェックすることで、ちょっとした体調の変化にも早い段階で気づけるかもしれません。愛犬の健康を守るためにも、排泄物のチェックを「毎日の習慣」にしましょう。
ウンチやおしっこの変化には命にかかわる重篤な病気が隠れている場合もあります。いつもと違うなと感じたら、できるだけ早く動物病院への受診をおすすめします。
■関連記事
・「愛情を受けている犬」と「愛情不足な犬」の違い
・犬に依存してしまう人が持つ5つの特徴
・男の子が体調不良でダウン→ソファで眠っていたら、犬が…まるで母親?心配で見せた行動が34万再生「心配なの伝わる」「母がふたり」と絶賛
・犬が見せる『ストレス限界サイン』3選!こんな行動をしていたら必ず対処して!
・犬の嫌いな音を知っていますか?