2004年にカプコンから発売されたハンティングゲーム「モンスターハンター」。狩猟をテーマにしたゲーム内容はもちろんのこと、プレイヤーの前に立ちはだかる数多くの大型モンスターたちも作品の魅力です。
そんな「モンハン」に登場する雷狼竜「ジンオウガ」を、なんと家のふすまに描いた、という作品がツイッターで大きな注目を集めています。名前からも分かる通り、和のテイストを持つジンオウガですから、ふすまとの相性もばっちり。元から描かれていたと言われても違和感が無いほどの出来栄えです。
作品を手掛けたのは、ツイッターユーザー・ヌツキさん。過去にも多くのモンハンのファンアートを描いており、過去にはふすまに「リオレウス」を描いたことも。いやぁ、それにしてもモンハンとふすまって相性ばっちりなんですね。
もちろん、ヌツキさん自身も、ゲームを楽しむ「ハンター」のひとり。過去に発売された「ポータブル3rd」や「ライズ」といった作品で、モンハンと和テイストの親和性に惚れ込み、ふすまに描いてみてはどうか?と思い付いたのだそう。
ただし、思い付いたところで実際にそれが出来るかどうかはまた別の問題。体の作りが複雑なモンスターたちを描くのは一筋縄ではいかないことは明白ですが、ヌツキさんは咆哮するジンオウガの姿を忠実に再現。趣味で行っているとは思えないほどの高い画力にはただただ脱帽です。
と、ここでネタばらしをすると、実はふすまに描いた作品は、いずれも「撮影したふすまの写真」に描いたもの。しかし、どちらにせよ作品が素晴らしいことに変わりはありません。
さらに驚くべきは、ヌツキさんの作品は全てスマホの無料アプリを用いて指で描いているという点。これだけの描きこみ量、これだけの緻密さを誇る作品ですから、さぞ機材や道具にもこだわっているのかと思っていましたが……まさに弘法は筆を選ばずといったところでしょうか。
10時間ほどをかけて完成させた作品は、ふすまの雰囲気にぴったりマッチ。背景の山や滝の絵は初めから描かれていたものですが、それらと調和する色味と質感は、ヌツキさんがこだわったポイントのひとつです。
それでも「雰囲気はいい感じになったと思います。細部の表現とかが反省点ですかね」と、まだまだ納得はしていない様子のヌツキさん。ふすまのテーマにした作品は、今後も気が向いた時に描いていくとのことです。
ちなみに、この絵には続きがあり、投稿の2日後にはもう1枚のふすまに、ジンオウガと向かい合う「アマツマガツチ」の姿が描かれた完全版を発表。2つの投稿には合計17万件もの「いいね」がつくなど、多くの方が作品の高い完成度に驚愕したようです。
<記事化協力>
ヌツキさん(@nutuki_)
(山口弘剛)