1.過干渉が愛猫のストレスの原因になる

愛猫を「子供」のように扱って、つい甘やかし過ぎてしまう飼い主さんもいるかもしれません。微笑ましいレベルなら良いのですが、限度を超えると、愛猫に思わぬストレスを与えてしまう恐れがあります。
精神面で特に悪影響を及ぼすのは、飼い主さんの過干渉です。たとえば、ひとりでゆっくり過ごしたいのに、飼い主さんに無理やりベタベタされたり、遊び相手を強制させられたりすると、愛猫は非常に困ってしまいます。
猫は昔から単独行動主義者であり、行動基準はすべて自分次第です。飼い主さんの過干渉によって、大事な意志決定権が奪われてしまうと、相当にストレスが溜まります。猫が好むのは、自分のペースで暮らすことです。飼い主さんに合わせることではありません。
言うまでもなく、飼い主さんの都合で、服を着せたり、頻繁に外へ連れ回したり、「猫らしく」ないことを強要するのも、愛猫にとっては迷惑です。
飼い主さんが「子供」のようにふるまうのではなく、猫の生態、習性を尊重したうえで、愛猫を丁寧に扱うことを心がけてみてください。
2.愛猫と飼い主さん、双方で健康トラブルの要因に

愛猫を子供扱いし過ぎると、最悪の場合、健康トラブルをもたらすことがあります。
最もリスクが高いのは、愛猫の要求のままに、ごはんやおやつを与え続けることです。必要以上の栄養を摂取すれば、確実に肥満になり、やがて、深刻な病気にかかってしまう危険性が出てきます。やさしさのつもりが、結果として、愛猫をひどく苦しめてしまうわけです。
一方で、愛猫に対する過剰な思い入れは、飼い主さんの健康をも脅かします。たとえば、口移しによるごはんが、その代表例です。
猫の口腔内にはさまざまな常在菌が存在していて、飼い主さんが自分の子供と同じような感覚で愛猫に口移しすると、人獣共通感染症にかかってしまう可能性があります。
食性も、身体の仕組みも、人間と猫とでは、ずいぶん違います。かわいがるあまり、人間の子供と見境がなくなって、おやつを与え過ぎたり、口移ししたりすれば、愛猫、飼い主さん、双方に健康ダメージを与えてしまいかねません。
もし上記のような行動が習慣化しているなら、取り返しのつかない事態になる前に、飼い主さんは、愛猫との関係性を改めて見つめ直しましょう。
3.愛猫が極端なワガママになる

愛猫を甘やかし過ぎて育てると、極端なワガママになってしまうケースがあります。これもまた、愛猫を子供扱いすることの弊害です。
立ち入り禁止エリアへの侵入、キッチンテーブルヘの上陸、あるいは、NGスポットでの爪研ぎなど、それぞれのおうちには、やってはいけないルールがあるはずです。
ところが、飼い主さんの溺愛ぶりが過剰になると、どんなにひどいNG行動でも、愛猫をつい許してしまうことになります。ルール違反を「ダメ」と認識してもらわない限り、今後も、愛猫の問題行動は頻繁に起こってしまうかもしれません。
もしそうなれば、かわいい愛猫と言うよりも、もはや手に負えない「ちっちゃな暴君様」です。愛猫が暴れ回って、おうちのなかが無秩序状態になることだって大いにありえます。
愛猫をかわいがることは、愛猫だけでなく、飼い主さんにも多くの好影響を与えます。ただし、おうちのルールを最低限守ってもらったうえでの話です。
ストレスを与えないように愛猫を上手にしつけるのも、飼い主さんができる「やさしさ」のひとつです。
かわいがる以外にも、愛猫を大切にする方法があることを、飼い主さんはいつまでも忘れずにいてください。
まとめ

「愛猫のためなら何だってする!」と考える飼い主さんもきっと多いはずです。あふれる想いも出力方法を間違ってしまうと、結果として、愛猫に悪影響が及びます。
今回の記事では、愛猫を子供扱いする問題について、3つのデメリットを指摘しました。
常にベタベタとくっつき、求められるままにごはんやおやつを与え、ダメなことも簡単に許してしまうと、結局、愛猫は多大なストレスを抱えたり、手のつけられないほどのワガママになったりします。
愛猫にのびのびと暮らしてもらうためには、飼い主さんの一方的な思い入れではなく、猫本来の生態や習性に寄り添った向き合い方が不可欠です。
「甘やかし過ぎかも…」と不安を抱える飼い主さんは、愛猫との適切な距離感を今一度考え、少しずつ状況を改善していきましょう。
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