猫が尻なでを好むワケ
顎を撫でられるとうっとりする猫が多いですが、お尻もまた「トントン」と軽くなでると喜ぶ猫は多いですよね。
なぜしっぽに近いお尻をなでられることが好まれるのでしょうか?
実は、猫のお尻には「喜びスポット」があると言われています。
そこで今回は、猫が尻なでを好むワケを、うっとりさせるなで方と合わせて解説します。愛猫を喜ばせてあげたい方はぜひ確認しておきましょう。
1.神経が刺激されるから
猫のお尻周辺及びしっぽの付近には、複数の神経が束になって集結しています。そこを軽くトントンと叩くことで、猫には程よい刺激となり、心地よく感じられるのだそうです。
ただし、繊細な部位だけあって、強く叩くのは絶対NGです。あくまでもソフトに、掌を添わせるような形で叩くようにしてください。
2.快楽が味わえるから
実際に刺激してみると、お尻を高く突き上げてご機嫌になるでしょう。これは、いわゆる交尾に似た快楽を感じているサイン。本能的に気持ち良くなっている証です。
その理由は、メス猫の生殖器が刺激されるため。不妊手術を受けた後も効果があり、ストレス発散にもつながります。
とはいえ、やりすぎは逆効果です。興奮状態から攻撃的になることがある他、しつこくするとストレスになる恐れがあります。
「ニャッニャッ」と鳴きはじめたら手を止めて様子を見てください。猫がクネクネと転がるようであれば十分に満足しているので、そこで終了してください。
3.幸福感が味わえる
先ほどの快楽とは別に、幸福感が味わえるという理由もあります。なぜならこの部位は、フェロモンを分泌する場所だからです。
優しく刺激されることでフェロモンが放出され、人間には分からないその匂いを嗅ぐことで、猫はリラックスすることができます。
スキンシップの際に「お尻トントン」を取り入れることで、より関係性が深まる可能性があります。愛猫自身の精神安定にもつながるので、何かとストレスが多いと感じたらやってみてください。
絶対に無理強いはしない
猫が尻なでを好むワケが理解できたところで、さらに知っておくべき重要なポイントも確認しておきましょう。
それは、このお尻をトントンたたく行為が、「全ての猫に受けいれられるとは限らない」ということ。中には、このスタイルが苦手な猫もいることを理解しておくことが大切です。
初回に試した際に、愛猫がイカ耳になったり抵抗したりする場合は、他の部位を撫でて落ち着いてもらいましょう。
そのような反応が愛猫にあった場合は、「お尻トントンはあまりお好みではない」と判断し、刺激するのをやめてください。
まとめ
主にメス猫に喜ばれる『お尻なで』。好まれる理由は、主に性的な快楽やフェロモンによる幸福感が得られるためでした。神経が程よく刺激されることもまた、心地よさを感じるポイントになりそうです。
俗に言う「お尻トントン」でうっとりしてもらうコツは、優しく叩くことです。ボディラインに沿って掌を丸くし、ソフトかつリズミカルに刺激しましょう。
くれぐれも、やりすぎは禁物です。大事な神経や生殖器官がダメージを負ってしまう恐れがあります。力加減に気をつけるようにしてください。
また、全ての猫に好まれるとは限りません。苦手な猫も一定数いることを理解してください。嫌がるようであれば無理強いしないことが大切です。
愛猫とのスキンシップやコミュニケーションの一環として、一度試してみてくださいね。幸せそうな表情が引き出せるかもしれません。
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