日本に住んでいれば絶対に避けて通れないのが地震対策。犬と猫、そして未成年の子供が2人いる我が家では、結構真剣に災害対策は考えています。
食料は結構どうにかなる!と考え、トイレ・テント・火災グッズを重点的に品揃え。幸い徒歩数分のところに災害時に使われる大きな公共施設と、犬と猫が過ごせそうな公園があるので、災害時のシュミレーションもバッチリ。もちろんご近所とのコミュニケーションも大切にしています。
しかし!予想できないのが、実際に災害が起こった時の「心理的ストレス」。メンタルケアについては全然考えていませんでした。
言葉が喋れる人間と違って、犬や猫は「体」「身振り手振り」で自分の感情を伝えるしかありません。
実際に震災を体験した猫がどんな行動をとるのか、そしてどのようなメンタルケアをしたのか、大震災時の猫のエピソード集を集めてみました。
■大震災時の猫のエピソード集
「愛猫がちょうど発情の真っ最中に阪神淡路大震災が発生。興奮して鳴いていたのがピタッと収まり、私の顔を凝視していましたが、私の怯えた表情を見て役に立たないと判断したのか、押し入れに飛び込みました。そのまま1日、地震が収まってからもしばらく出て来ませんでした。」(大阪在住:4歳のメス猫の場合)
「地震が起きた時、飛び上がって驚き、部屋中を逃げ回りました。とても捕まえてキャリーに入れる余裕はなく、そのまま人間だけ外に避難。しばらくして戻って見ると、倒れた家具の間で固まっていて、私を見ても興奮してシャーシャー唸り、触らせませんでした。」(神戸在住:2歳と7歳のオス猫の場合)
「3匹の猫と暮らしています。東日本大震災の時、とても猫を連れて逃げる余裕はなく、そのままおいて家を出ました。
家に戻った時、窓ガラスは割れていましたが、それぞれカーテンの陰やベッドの隅、家具の奥などに隠れていて、外に逃げなかったのが何よりの幸運でした。
しかしどの子も全身が硬直していて、その場で失禁している子もいました。よほど怖かったのか、しばらく3匹ともご飯を食べませんでした。」(福島在住:5歳のメス猫、11歳のメス猫、15歳の雄猫の場合)
■災害時の猫のメンタルケア
猫は「昨日のような今日、今日のような明日」が続くことを幸せと感じる動物。突然の生活の変化は犬よりも苦手です。
災害時は、なるべく元のような環境を維持してあげられればそれに越したことはありませんが、そうも言ってはいられないでしょう。
それならせめて飼い主さんとのコミュニケーションは以前のように取ってあげると猫も安心するはず。いつものように声をかけ、優しく触ってあげましょう。
猫へのマッサージが効果的だった、というコメントもありました。もし母猫だったら、こんな時は一生懸命子猫を舐めて落ち着かせるはず。飼い主に求められるのは母猫のような愛情です。
災害が起こった時、なるべく猫に寄り添って、一緒にいる時間を増やしてあげるといいかも知れませんね。