猫は飼い主を踏む習性がある?

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猫には様々な魅力がありますが、時には不思議な行動を見せることがあります。例えば、「名前を呼んでもなかなか来ないのに、気が付いたら足元でゴロゴロ喉を鳴らして甘えてくる」とか、「用があるわけでもないのに、遠くからこっちをじっと見ている」といった行動を取ることがあります。
このように、猫はなにかとミステリアスな動きをするのが特徴です。そしてその特徴が多くの人の心をつかむこともあるでしょう。「ツンデレだからこそ猫が好き」とか、「マイペースすぎるところが好き」という人は少なくないはずです。
さて、猫がする変わった行動の一つに「わざと飼い主を踏む」というのがあります。通り道は他にもあるのに、わざわざ飼い主や他の動物の上を歩いて横切っていくのです。
なぜ猫は人をわざと踏むことがあるのでしょうか。その理由をいくつかご紹介しましょう。
猫が飼い主を踏む理由1:愛情表現

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まずは愛情表現として飼い主などを踏むと考えられます。人間の中でも好きな人や信頼を置いている人にちょっかいを出したりスキンシップを図ることがありますよね。例えば妻や夫の肩にもたれかかったり相手の足に自分の足をのっけてみたりしたという人は多いのではないでしょうか。
このような場合、決して相手をばかにしているわけではなく、相手の反応を見たいとか単に触れていたいという気持ちからそうするものです。
同じように猫も飼い主の体の上を踏むなどしてわざと反応を見たり愛情を示していると考えられます。自分にかまってほしいという気持ちも少なからず入っていることでしょう。
ちなみに猫は飼い主だけでなく他の動物を踏むこともあります。例えば犬の身体や他の猫の身体を踏んでいくことがあります。そんな時に踏まれた側の反応を見ると、特に怒る感じもなく平然としているものです。そうなるとやはり、猫が他の人や動物をわざと踏むのは、侮辱するためではなく愛情表現として行っている可能性が高いと言えます。
もし体を踏むという行為が猫の世界でも大きな問題になるとしたら、猫たちはあえて体の大きな人間に戦いを挑んできているということになります。それではつじつまが合いません。
むしろ「この人は踏んでも何も返してこない人だ。自分にとって大切な人だし、向こうも自分のことを攻撃対象として見ていない」と感じているからこそ、踏むという行為ができると言う方が理にかなっています。
いずれにしても、私たちがもし人間に踏まれたらいやな気持ちしかしませんが、猫だとあまり重くないせいか迷惑だと感じることはあまりないでしょう。むしろその行動ゆえにもっと愛おしく見えるから不思議なものです。