猫にも急所があるってほんとう?
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愛猫を撫でていたらいきなり引っ掻かれた、または噛みつかれたという経験はありませんか?気持ちよさそうにして喜んでいたと思ったら、急に攻撃的になるのでちょっとビックリしてしまいますよね。
「ほんと猫は気まぐれなんだから!」と呆れてしまうこともあるでしょう。でもちょっと待って!もしかしたら猫の急所を知らずに触ってしまったからかもしれませんよ。
今回は猫の急所について詳しく取り上げます。猫が触られると嫌な箇所、触られると喜ぶ箇所を覚えておくと、さらに愛猫との絆を強くして仲良くなれるでしょう。
猫の急所について
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急所とは?
人間を含めてすべての動物に言えることですが、猫にも急所があります。
急所とは体の中の最も弱い部分です。そこを攻撃されると命にかかわることがあります。猫は急所を触られると本能的に危険を察知して反応することがあります。
急所を触るとどうなるの?
急所は体の中の最も弱い箇所なので、そこを攻撃されると大きなダメージを受けることになります。猫も急所を触られると身の危険を感じることがあります。
それで護身のために攻撃的になることがあります。猫の場合は引っ掻くことと噛みつくことがそれにあたります。攻撃的にならなくても、急に立ち上がって逃げ去ってしまうこともあるでしょう。
触ると嫌がる猫の急所とは
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猫が触られたくない急所はどこなのか挙げていきたいと思います。猫を撫でながらコミュニケーションを取る際には特に気を付けたいですね。知らぬ間に嫌がられるということがないようにしたいものです。
尻尾の付け根
尻尾の付け根はたくさんの神経が集中しているとてもデリケートな箇所です。例えば尾骨神経、陰部神経、坐骨神経、骨盤神経などが集まっています。
これらの神経は後ろ足を動かしたり排便のコントロールをしたりするとても重要な部分です。急所のひとつなので、尻尾の付け根を触ると嫌がります。中には痛がる猫もいるので注意が必要です。
背中
背中にも尻尾の付け根と同様にたくさんの神経が通っています。撫でられるのに慣れている猫であれば、優しく触る分には問題ありませんが、強く撫でたり叩いたりすると嫌がることがあります。
後ろ足
猫にとって後ろ足はとても大切な体の部位です。筋肉質な後ろ足を使ってジャンプしたりダッシュしたりするからです。
敵から逃げるときや、ひと休みするために高いところに登るのが好きですが、高いジャンプをするために後ろ足が重要な役割を果たします。また、獲物を捕らえるときや逃げるときは、後ろ足を使って瞬発力抜群のダッシュをします。
お腹
やわらかいお腹を撫でると気持ちよさそうですよね。しかしお腹は重要な内臓が集まっている場所です。内臓をやられると命にかかわるので、むやみに触ろうとすると猫は本能的に危険を感じます。気持ちよさそうだからといっていきなり触るのはやめましょう。
肉球
猫を飼っていると必ず触りたくなるのが肉球です。触り心地がよさそうですよね。でも肉球にも神経が通っていますし、猫にとっては滑り止め、クッション、物をつかむなどとても大切な箇所です。デリケートな箇所なので、触るとビックリして嫌がることがあります。
猫が嫌がるシチュエーションもある
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猫が嫌がるのは体の急所だけでなく、シチュエーションという場合もあります。下記のシチュエーションではどこを触っても嫌がることでしょう。猫に嫌われてしまわないように覚えておきましょうね。
長時間拘束されること
猫は拘束されると身の危険を感じて嫌がります。その場から必死で逃げようとするでしょう。
例えば良かれと思って抱っこをしていると、最初は落ち着いていたのにだんだんと落ち着きがなくなって必死に逃げようとすることがあります。「落ち着きなさい!」といいながら抱っこしたままにしていると、攻撃されてしまうことすらあります。
抱っこを好むタイプの猫でも、長時間同じ体勢でいると嫌がることがあります。気まぐれのようにも見えますが、抱っこは短時間で行うようにしましょう。嫌がる様子を見せたらすぐに開放してあげるといいですよ。そうでなければ抱っこが嫌いになってしまいます。
病院での診察でも体を押さえつけられると嫌がります。注射など嫌な記憶が残っているのかもしれません。獣医さんの指示に従って慎重に扱ってくださいね。
お風呂に入れられること
猫は水が苦手な動物で、お風呂に入れようとすると嫌がります。猫は犬のようにお風呂に定期的に入れないといけないわけではないので無理をしないでください。猫は自分で毛繕いをしながら体を清潔に保つことができます。無理矢理お風呂に入れようとすると、恐怖心からトラウマになってしまうこともあります。
猫はもともときれい好きな動物なので、お風呂に入れる必要はないという飼い主もいます。外出などでよっぽど汚れていない限り、お風呂に入れる必要はないでしょう。汚れが気になる場合は、水なしでもオッケーな泡シャンプーなどもありますよ。
大きな音を聞くこと
猫の聴覚は非常に優れていて、小さな音でも聞き取ることができます。そのかわり大きな音を嫌う傾向があります。掃除機の音や近所の工事音などは猫にとってストレスになります。大きな音を聞くとビックリして逃げ出すこともあります。できるだけ静かな環境で生活できるように工夫したいですね。
猫のケアをする時はどうすればいい?
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触ると嫌がる箇所があることがわかりましたが、猫のケアをする時にどうしても触らないといけない場合がありますよね。猫に嫌がられないでケアするためにはどうしたらいいのでしょうか?
子猫の時から触れることに慣れさせる
猫の体は全体的に敏感なので、慣れてないのに触ろうとすると嫌がります。子猫の時から触られることに慣れていると、ケアの時に嫌がられることが少ないでしょう。
子猫の時に体のいろいろな箇所を触りながらたっぷりとコミュニケーションを取るようにしましょう。そうすることによって、成猫になったときに触られることに抵抗しなくなります。
触られても抵抗しない猫は、飼い主との信頼関係がしっかりしていると考えることができます。信頼関係があれば、急所を触ることさえ許してくれることさえあります。もちろん触るのを許してくれているだけなので、触り過ぎるのはやめましょう。無理をすると信頼関係が壊れてしまうことがあるので注意が必要です。
大好きなおやつで気をそらせる
猫は記憶力がいい動物です。楽しかったり美味しかったりする記憶と、ケアをする時の記憶がうまくリンクすると、ケアの時に急所を触っても嫌がらなくなることがあります。
ケアをする時には大好きなおやつを与えてみてください。おやつに集中して気がそれているかもしれません。できるだけ時間を稼げるようにして、ケアは素早く行いましょう。
おやつの与え過ぎは肥満の原因にもなるので、カロリー量や頻度に気をつけながら与えてくださいね。おやつのせいでご飯を食べなくなってしまっても困りますよね。
寝ている間に…
猫が寝ている間にケアをするという方法もあります。熟睡していれば体を動かすことがないのでケアがしやすいです。ただ、猫は浅い眠りの時間が長いので、触ろうとしただけで起きてしまうことがあります。
タイミングが少し難しいかもしれませんが、猫が起きてしまわないうちに素早くケアをするようにしましょう。
猫が触ると喜ぶ箇所
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愛猫と上手にコミュニケーションを取ることができるように、触ると喜ぶ箇所も知っておきましょう。猫が気持ちいいと感じるなら、自分から触ってもらうために近づいてくるようになりますよ。
喉や首周り
喉や首周りは猫が撫でると喜ぶ箇所の定番ですね。気持ちがいいので猫も目を細めて喜びます。少し強めに撫でても大丈夫な箇所です。気持ち良くてゴロンと転がることもあるでしょう。
その時にさりげなく他の箇所も触って慣れさせることができるかもしれませんね。とはいっても、嫌がるほど触ることがないように気をつけましょう。
耳の後ろ
耳の後ろを撫でると喜ぶ猫もたくさんいますよ。自分では手が届かない個所だからかもしれません。痒い所を掻いてもらっているかのように気持ちよさそうにすることでしょう。耳の後ろを優しく撫でながら、首周りや喉も一緒に撫でてあげましょう。
頬や額
頬や額にはフェロモンを出す分泌腺があるので、そこを触ると猫のニオイがついて安心感を与えるようです。頬はヒゲに近いので、ヒゲを触らないように気をつけながら優しく撫でるようにしましょう。額を撫でると目を細めて喜ぶ猫がたくさんいますよ。