ティーカッププードルの特徴
mikeledray/shutterstock.com
プードルと同じくぬいぐるみのようなフワフワした外見で、もこもこの毛に覆われています。
それでいて、カップに入る大きさですから“かわいい!!”ととにかく見つめてしまいますね。
実は「ティーカッププードル」は正式に登録されている犬種ではなく、「トイプードル」に分類されているのですよ。
ティーカッププードルの外見的特徴
もともとトイプードルのサイズ違いですから、外見的特徴はトイプードルと似ています。
ぬいぐるみのような毛と顔立ち、カップに収まるサイズ感が特徴的です。
顔全体が小さめで、鼻や口全体がこじんまりとしています。
マズルも耳も短く、首も短めです。
上から見ると丸々としています。
ティーカッププードルの寿命・体型
正式に登録されている犬種としては「トイプードル」になります。
実際、成犬になってティーカップに入ってしまうほど小さいサイズのトイプードルは存在しませんが、とても小さいことの比喩表現として、小型のトイプードルをティーカッププードルと呼ぶことが定着してきました。
正式な犬種として登録されていませんが、日本でのティーカッププードルのサイズの目安は、成犬になった時点で体重が2kg以下のトイプードルであると言われています。
なので、場合によってはティーカッププードルと言われても大きく成長しすぎて、ティーカッププードルの基準を逸脱してしまう子もいるそうです。
ただ、痩せている子太っている子がいるため、体重での判断は難しいところもあるようです。
ティーカッププードルの平均的体型は、体高は約20㎝、体重1.8~2kgです。
比較するためにも、プードル犬の呼称を体重順に並べてみますね。
・スタンダードプードル(15~19㎏)
・ミディアムプードル(8~15㎏)
・ミニチュアプードル(5~8㎏)
・トイプードル(3~4㎏)
・タイニープードル(2~3kg)
・ティーカッププードル(2㎏以下)
ティーカッププードルは、ケネルクラブの制定した「犬が健康であるための基準体重」を満たしていないため、正式な犬種、正式な制定されたサイズとして認定はされていません。
あくまでも今のところ、俗称の扱いですね。
平均寿命は12~15年で、極小サイズだからといって短命だというわけではないようですね。
ただこの平均は健康的なティーカッププードルの場合です。
この後触れていきますが、小さい子が欲しいというだけで健康体の小ささではなく、未熟児で生まれた虚弱体質の子や先天的なリスクを抱えた子も多く出回っています。
健康リスクがある個体が相当数出回っている現状があるゆえ、「ティーカッププードルは病弱で短命」という誤解も生じているようです。
ティーカッププードルの歴史
shutterstock.com
2000年、アメリカのあるペット雑誌の企画で、生後約1か月のトイプードルをティーカップに入れた写真を掲載。
それが瞬く間に話題となり“Teacup Poodle”と呼ばれるようになりました。
成犬でティーカップに入る大きさの子はさすがにいませんが、とても小さい種類のプードルです。
ティーカッププードルはもともとをたどると、大型犬であるスタンダードプードルが原型で、人間の手によって小さく改良されていき、できあがりました。
スタンダードプードルは、撃ち取った鳥などを回収する回収犬として古くから人間と生活を共にしてきました。
「プードルと思われる犬は紀元前からいたと」と言われていますが、プードルそのものであるか定かでないため、起源の詳細はわかっていません。
16世紀に、フランスでプードルの様々なカットが生み出され、プードル人気に火が付きました。
この頃のプードルはすでに愛玩犬として人気であり、その人気の中でミディアムプードルやミニチュアプードルが誕生します。
「さらに小さいプードルを生み出そう」という動きが活性化し、18世紀にトイプードルが誕生しました。
ただ今のところ、どのようにプードルは小型化されトイプードルが生まれたのかまではたどりつくことができていないようです。
そして、ティーカッププードルは2000年にアメリカで登場します。
しかし、サイズが矮小化することによる遺伝的弊害が完全に解決していないことや、他のプードルは小型化してもプードル犬の特徴である「使役犬」としての役割を果たしているが、ティーカッププードルのみ愛玩犬にとどまっていることなどがあり、独立した犬種として認められていません。
あくまでも「トイプードルの中での規格外サイズ」とされています。
まだまだ新しく出てきた犬ですから、今後どうなっていくか注目ですね。
アメリカでは愛好家によって団体が設立されたりしていますので、将来的に別犬種として正式に登録が認められることもあるかも知れません。