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日本人には分かりにくい”shall”の正しい意味と使い方まとめ


誰もが中学英語で学んだ「shall」ですが、「ぶっちゃけ使い方が分からない」「shall単体の意味を知らない」なんて人は多いのではないでしょうか?


shallと聞いたら真っ先に頭に思い浮かびそうなのが「Shall we dance?」ですが、「〜しましょうか?」という意味以外にも、他の使い方はあるのでしょうか。また、そもそもshallそのものの意味は何なのでしょうか。今回は、そんなイマイチ意味や使い方が分からないshallについて解説していきたいと思います。


shallのもともとの意味とニュアンス


英語_shall


まずはshallのそもそもの意味について。shallはwillやmay、shouldなどと同じ助動詞の仲間。助動詞は動詞と一緒に用いることで意思や願望など、話し手の心理状態のニュアンスを加える役割があります。


shallは「罪・負債」という語源的意味を持ち、「必要」「義務」を意味するようになりました。そしてそこから転じて、shallは主語ではなく主語以外の「意志」や「意向」、特に話者の「意志」「意向」を表します。次の英文を見てみてください。


She shall go shopping.


この場合、ポイントとなるのは、先ほどshallは主語ではなく「話者の意志や意向」を表すと言ったように、主語であるsheの意志に関わらず、「彼女に買い物に行ってもらおう」と話者は考えている、というニュアンスを含んでいるということです。よって、あえて本来のニュアンスを残して日本語に訳すならば「(彼女の意志に関わらず)彼女に買い物に行ってもらおう」という意味になり、場合によっては「(私=話者は)彼女を買い物に行かせよう」というように話者の意志や意向が強く表れる場合もあります。


いまどきの英語でのshallの使われ方


これまでに紹介したのは、あくまでshallの本来の意味。先ほどの「She shall go shopping」のような英文に普段出会わないことからも分かる通り、今日の現代英語においてshallはそのような使われ方はされません。理由としては、shallは文語的でかしこまった感じがすることから、法律や契約書上の英文などのお堅い文章においてのみ用いられるため。


また、shallのニュアンスを他のwillなどの助動詞を使って表現できてしまうためです。例えば、先ほどの「She shall go shopping(彼女に買い物に行ってもらおう)」という英文は、shallを使わず「I will have her go shopping」のようにwillを用いても同様の意味を表現することができるため、今ではそちらの方がスタンダードとなっています。


そのような理由から、今日の英語ではshallはこれから紹介する使い方以外ではほとんど用いられなくなっているのです。


「Shall we〜?」=「一緒に〜しませんか?」「一緒に〜しましょう」


現代英語におけるshallの使い方は主にこの二つ。


一つ目は「一緒に〜しませんか?」と相手に提案したり、「一緒に〜しましょう」と相手を誘ったりする時に使う「Shall we〜?」という形。「Let’s〜」「Why don’t we〜?」と同じニュアンスですね。しかし、それらに比べてshallを使った場合は、相手の意見も伺うというニュアンスを含んでいるので、カジュアルながらも丁寧な表現となります。


 


【例文】


Shall we go to the movies?

「映画を見に行きませんか?」


Shall we have a party tonight?

「今夜パーティーをしましょう」


「Shall I〜?」=「(私が)〜しましょうか?」


こちらも中学英語で学んだので馴染みがある人も多いでしょう。相手に対して「(私が)〜しましょうか?」という提案や申し出をするときに、この「Shall I〜?」がよく使われます。shallと聞くと少しかしこまったイメージを持つかもしれませんが、この聞き方は友達や家族、ビジネスの場でも使えるカジュアルな表現なので、日常生活でもよく使われています。


 


【例文】


Shall I open the window?

「窓を開けましょうか?」


Shall I call you back?

「こちらから(電話を)かけ直しましょうか?」


おわりに


いかがでしたでしょうか。shallのもともとの意味を知らなかったという人も多かったのはないでしょうか。


今日の英語では、「Shall we〜?」「Shall I〜?」という疑問文の形で使われることがほとんどですが、もし今後、法律文書や契約書などかしこまった英文を読む時に、疑問文ではないshallに出会ったら、前半部分でご紹介した内容を思い出して、ニュアンスを掴んでみてくださいね。


 


〈参考文献〉 江藤裕之『英文法のエッセンス』大修館書店


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