What are you up to?
これは私がカナダに留学した翌日に、ネイティブから言われた一言です。見えば分かる通り、難しい単語は一つも入っていません。しかし、意味がサッパリ分からず戸惑ってしまいました。留学前にそれなりに英語を勉強してはいたもつもりだったのに、こんな簡単な英語も分からないのかと、悔しく思ったのを今でも覚えています。
上記の英語は一例ですが、ネイティブは日常生活の中で簡単な英語を組み合せて会話をしていることがほとんどです。そこで今回は、誰もが知っている“up”を使ったカジュアルな英語表現を紹介していきます。
ネイティブがよく使うupを使った英語表現
What are you up to? 「何してるの?」
冒頭でも紹介したこちらは、友人との出会い頭によく使われる英語表現です。意味は「何をしているの?」「調子はどう?」のような感じで、“What are you doing?”と似たニュアンスとなります。
be up to〜には「(何か)企む」といった意味があり、状況や場面によっては「何をたくらんでいるんだ」という少し違ったニュアンスにもなるので使い分け、聞き分けが必要です。返答としては、“Nothing much / Not much”「別に、特に何も」や、具体的に“I’m going to work”「仕事に行く途中なんだ」のように答えるのが普通です。
またup to~の後にtonightやtomorrowなどの未来を表す英語を入れると、現在ではなく未来の予定を聞く表現としても使うことができます。
【例】
A: What are you up to tonight after work?
「今晩、仕事の後は何するの?」
B: Nothing special.
「特になにも」
What’s up? 「最近どう?」「どうしたの?」
この英語表現は海外ドラマや映画でも頻繁に出てきますよね。使い方としては主に二つ。一つは、カジュアルな場面で「調子はどう?」「最近どう?」のような挨拶としての使い方。返答は先ほどのWhat are you up to?”と同様、“Not much”「別に」のように短く答えるのが一般的です。
もう一つは、顔色が優れなかったり、浮かばない顔をしている相手に対して、「どうしたの?」と尋ねる時に使います。“What’s wrong with you? / What’s the problem?”と同じニュアンスですね。
【例】
A: Hi, bro! What’s up?
「やあ!調子はどう?」
B: Same as usual.
「いつも通りだよ」
It’ s up to you. 「あなた次第だよ」「任せるよ」
こちらも非常にポピュラーな英語表現。up to〜で「〜次第」という意味になり、判断や決断を相手に委ねる時に使います。また、It’ s を省いた“Up to you”の形でもよく使われます。
【例】
A: What time shall we meet tomorrow?
「明日、何時待ち合わせにする?」
B: It’s up to you.
「任せるよ」
I’m up for 〜 「〜したい」「〜に乗り気だ」
この英語表現も留学中にネイティブが使っているのをよく耳にしました。be up for〜は細かく分けるとたくさんの意味がありますが、ここで紹介したいのは「〜したい」「〜に乗り気」「〜に賛成」という意味です。up for〜の後に名詞を入れれてさまざまな場面で使うことができるので、ぜひ覚えておいて欲しいフレーズです。
また、“I’m not up for〜”のように、notを入れれば、「乗り気じゃない」「あまり〜したくない」というニュアンスになるので、「パーティーに誘われたけど行きたくないなあ…」なんて時に使ってみてください。
【例】
A: What do you wanna eat for lunch?
「お昼は何食べたい?」
B: I’m up for Chinese food.
「中華がいいな」
up in the air 「まだ決まっていない」「どうなるか分からない」
直訳は「宙に浮いた」という意味。そこから派生して「どうなるか分からない」「はっきりしない」という意味でよく使われます。また「興奮して」「有頂天になって」などの他の意味もあるので、状況や場面ごとに使い分けるようにしましょう。計画や予定が未定なとき、はっきりしないときに、このフレーズがとっさに使えたらクールです。
【例】
A: How’s your project going?
「君のプロジェクトは進んでる?」
B: Actually it’s still up in the air.
「実を言うと、まだ何も決まっていないんだ」
ネイティブ英語に触れる
いかがでしたでしょうか。
今回紹介した英語表現は、簡単な単語しか使われていませんが、意味を知っていないと、何のことかサッパリ分からないと思います。このように教科書や資格試験の参考書には載っていないような表現を、ネイティブはカジュアルな場面で多用しています。
日々の机に向かう英語学習に加えて、海外ドラマや映画を使った生きた英語の学習も取り入れてみてはいかがでしょうか。