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なぜできない?日本人が英語を話せない本当の理由


そして、こういうサイトを運営している立場上、いろいろな人から英語学習の悩み相談をされます。


・TOEICのスコアが上がらない!

・英語を話せるようにならない!

・英語アレルギーで見るのも辛い!


こんな人が、たくさん相談に来るわけです。


ですが、よく考えてみてください。私達は中学・高校ですでに6年もの間、英語の勉強はしているはずです。大学受験までの知識をしっかり身につけていれば、TOEICでも700点前後のスコアは必ず取れるくらいの勉強はしています。


では、なぜこんなにも英語が苦手なのでしょうか?この問いに、SLA(第二言語習得論)の観点から、理由と対策を、英語が苦手な人でもわかるように解説しました。



日本人が英語を話せない本当の理由


Closeup portrait young unsure hesitant nervous woman biting her fingernails craving for something or anxious, isolated on gray wall background. Negative human emotions facial expression feeling


英語ができない最大の原因は「日本語に訳すクセ」があること



皆さん、大学受験の時や中学生のころを思い出してください。英語のテストで、とにかく日本語訳にすることを求められませんでしたか?


「この英文を日本語訳しなさい」

「この英単語の意味を答えなさい」


こんな問題ばっかりですね!


でも、よく考えると、これって変なんです。


だって、英語のそもそもの目的は、「英語でコミュニケーションをすること」なんですから。日本語にする必要って、実はそんなにありません。


実際に、英会話でもTOEICでも、日本語に訳すことなんて一切求められません!基本的に問題文も選択肢も、回答マークシートにすら日本語は一切なく、すべて英語を英語のまま理解して問題を解きます。それなのに、いちいち日本語に直していたのでは時間がかかりすぎてしまいます。大学受験までで重視されていたことと、TOEICやTOEFL、英会話などで重視される英語のスキルは全く異なるということを知っておいてください。それよりも、日本語にできなくていいから、コミュニケーションができること、言っていることが分かることがずっと大事です。


このような日本語訳に訳す勉強法を、SLAの世界では「文法訳読法」といいます。つまり、日本語に訳すスタイルの勉強法ということです。そして、この文法訳読法は英語コミュニケーション能力の習得には効果が薄いと、すでに多くの科学的な実験で明らかになっています。


それなのに、なぜ文法訳読法ばっかりやるんだ!とお怒りになるかもしれません。ですが、これが実は大きな理由があるのです。


日本には英語コミュニケーションを教えられる英語力を持った先生がいない


日本の中学と高校で英語の先生になるために必要なのは、教育実習と介護試験、それと大学での英語指導の授業で単位を取ることです。


ここで大事なことが!なんと、英語の先生なのに、英語力のスキルは求められないのです!英語力がそこまで高くなくても、英語の先生になれてしまう。そして教壇に立つと、英語をよく分かってないのでとりあえず「教科書に載っていること」を教えるしかない。そう、自分が受けてきたこと、日本語訳にすることを自分の教え子にも求めるわけです。


つまり、日本語訳させるというのは、英語力の低い先生でもできる、「お手軽な」英語の教え方ということです。そう、ぶっちゃけて言えば、先生の能力不足のために、日本の英語教育には文法訳読法がはびこっているわけです。ぶっちゃけ、日本語に訳させるだけなら、先生いらないんですよ。辞書がありますし、教科書に回答も載っている。授業でやらせる意味はほとんどありません。


こんな調査結果もあるくらいなので、先生自身も英語力のなさを痛感はしているのでしょう。


中高英語指導、教員6割が自身の英語力不足を実感…ベネッセ調査


でも、今の英語の先生って大変なんです。科目指導だけじゃなく、担任になって生活指導をして、部活動の顧問になったら土日まで駆りだされます。これじゃ、自分の英語力を高めようと思っても、とても体力がもたない。これが日本の英語教育の現場で起こっていることなんです。


なので、先生をあまり攻めないでください。原因は、英語力がなくてもなれてしまう今の制度と、先生に雑務をおしつける学校のあり方なのです。解決策としては、先生の社会的立場が向上して、優秀な人ほど教師になる仕組みがあれば、授業の質もどんどんアップしていくはずです。そして、科目指導以外は外注してしまうなど、忙しさの緩和も大事ですね。そうすれば、教師自身が勉強して英語力をアップさせる時間だって増えるはずです。


英語を訳すクセを脱することで、英語は必ず伸びる


この記事を読んでいる人も、つい日本語訳してしまうという人も多いでしょう。それは初心者のうちは必要ですが、TOEICや英会話で役立つ英語力を身に付けたいなら、どこかのタイミングで捨てる必要があります。


英語を訳すクセから脱せると、英語を理解するスピードが飛躍的にアップします。すると、TOEICのリスニングとリーディングでも必ずスコアアップできますし、英会話でも相手の言っていることを圧倒的に理解しやすくなります。


英語の勉強をするのは大学受験で志望校に合格するため、という人が大多数だと思います。「これまで頑張ってきたのに、忘れろってどういうことだ!」とお怒りになるかもしれません。ですが、残念ながら大学受験までと同じやり方で英語を勉強し続けるのはとても危険です!その理由は、先ほど説明した通り「文法を理解し、和訳すること」が大前提にあるからです。


例えばTOEICやTOEFLなどで、大学受験の延長のつもりでコミュニケーションを重視した試験にチャレンジすると、散々な結果になる人が圧倒的に多いのはこのためです。いわゆる”使える英語”と呼ばれるビジネスや日常英会話で使えるレベルで英語を身に付けるためには、大学受験までの英語の勉強法はいったん忘れてください。大学受験で成功していた人ほど同じ勉強法を続けてしまい英語がいつまでも上達しない、なんてことになりかねません。


著者も、大学受験までは英語は得意なほうだったのですが、TOEICを初めて受けた時は400点しかとれずショックを受けたのを覚えています。もちろん英語力も足りなかったのですが、それ以上に大学受験の勉強スタイルから脱しきれないまま受けたことがスコアが伸びなかった原因だったと思います。英語力の前に、頭を切り替えること、これが大事なのだと身をもって体験しました。皆さんはこれを他山の石にしてくださいね。


では、どう脱すればいいのか?英語4技能(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)それぞれの具体的な勉強法は、私の著書「最強スマホ英語」にしっかり説明されていますので、そちらをどうぞ。


巷にあるネット系記事で、英語ができない理由も色々と言われていますが、どれも精神論ばかりであまり参考にならないものが多いので、今回こういった記事を書いてみました。


 


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