報道ステーションのコメンテーターだったショーンKさんの経歴詐称が問題になっていますね。この人の経歴はさておき、学位どころか海外留学も嘘で熊本県の高校出身なのに英語がほぼネイティブで英語でラジオDJをやっていたのにはびっくりしますね!
実際、どれくらいできるのか、TOEICにたとえて少し考察してみました。
実際ショーンKさんの英語力はどれくらい?
そもそもラジオでDJをするのですから、基本的にネイティブ向けの番組を担当していたということになります。なので、求められる英語力はかなり高いレベルでしょう。YouTubeに動画があったので、こちらをご覧ください。
第一声でもわかりますが、かなり流暢な英語を話していますね!これは詐称だったのが惜しまれるくらい、かなり英語の発音も含めた英会話スキルの高さです。
ここまでスラスラ話せる人は、ぶっちゃけTOEIC900点以上ある人でもかなり少ないでしょう。正直、私もここまで発音良く英会話ができる自信はありません(笑)それくらい、ショーンKさんの英語力は高いと言えるでしょう。
English Hackerのアメリカ人スタッフにも、聞いてもらいました。その感想がこちら。
うん、とても上手ですね。外国人かな?とは思いますが、かなりネイティブに近いくらい英語の発音もいいです。ここまで上手な日本人には、まだ会ったことないですね。
もちろん、ネイティブと全く同じと言えば、そうでない部分もあります。他の動画を観ていると、たまーになまっていたりすることも。
ですが、帰国子女でも外国育ちでもない日本人が努力で到達できるレベルとしてはほぼ満点です。ここまで到達するためには、相当な英会話トレーニングと発音矯正をしたはず。その部分に関しては、心から尊敬できますね。むしろ発音どう練習したか、教えてもらいたいです(笑)
実際にTOEICで換算したら、余裕で990点満点に近いスコアを取れるんじゃないでしょうか。TOEICにはスピーキングテストもあるので、それを受けてもかなり高スコアを取れるはず。
ラジオDJっぽい英語とフォーマルな英語の違い
ショーンK氏の英語力の高さについては異論ありませんが、ただこの人の英語がお手本になるかと言えばまた別の話。なぜなら、ショーンKさんの英語は典型的な「アメリカの若者英語」っぽいからです。平たく言えば「早口でカジュアルな英語」ということ。洗練された英語かと言うと、ちょっと微妙です。
実際に英語圏では、いわゆる学のある方々の話す英語は、意外なほどゆっくりでシンプルなんです。大学の先生や大企業のお偉いさんなどが使う英語もこれに近く、早口でベラベラ話す人は実は少数派です。
アメリカで街中にたむろしてるオニーサンが話す英語とは、明らかに違います。ショーンK氏の英語は、この街中のオニーサン英語なんですね。カジュアルで早口、だけどフォーマルな場で話すとちょっと馬鹿っぽい。そういう英語です。
日本語で考えてみても、例えば就職の面接で言葉遣いが「御社が第一希望なんっすよ!」と言われたら、ちょっと殴りたくなるかもしれません。これと同じです。
そんなことを考えていたら、こんな記事を見つけました。
私もかつてはそういうDJ風英語が「良い英語」だと思っていました。
私はアメリカに学部の交換留学と大学院学位取得のために留学しています。しかし大学では同級生や先生方はむしろ「ゆっくり」「はっきり」とした英語を話すことを知って驚きました。
インターン中に見学に行ったワシントンDCのシンクタンクや世界銀行、国際的な会議、大企業のカンファレンスでもDJ風の英語を話す人が全然いないのです。
凄まじい巻き舌のエジプト式英語、カタカタした感じのペルー式英語、古式ゆかしい表現の交じるスリランカ式英語、鼻声な感じのフランス式英語など様々な訛りの英語が飛び交っていました。
(中略)
彼らの周囲も非ネイティブが多いので訛りは問題になりません。表現もとてもシンプルです。なにせ現場は忙しいのでシンプルな方が歓迎されるため、英語が単純化されます。
英会話の勉強をしている人は、つい早口なオニーサン英語に憧れるかもしれません。ですが、意外なほど仕事などで求められるのは「シンプルでわかりやすい」英語なんです。
ショーンKさん、もう経歴詐称は明らかになっちゃったので、むしろ「英語ネイティブと言い張れる英語学習法」という本を出版したら、めちゃくちゃ売れるんじゃないですかね。ショーンK氏と英語にまつわるあれこれ、ぜひ参考にしてみてください。