毎日の業務で頻繁にやりとりをするメール。ビジネス文書と構造は基本的に同じですが、英語メールでは特に要件から入るなど日本語よりもずっと簡略化されているため、シンプルにまとめるコツをおさえて書く必要があります。相手に読んでもらいやすい文面を作るコツを、見ていきましょう!
ビジネス英語で失敗しない英文メールの書き方
基本的な英文メールの構造と正しく書くための6ステップ
1.件名
受け取った相手が中身がわかるように書きます。重要なメールには【IMPORTANT】や、緊急の場合は【Urgent】などと付けることもありますね。
2.宛名・頭語
宛名はDear Mr./Ms.●●とするのが英語のビジネスメールでの基本です。
- Dear Mr. Morales(モラレス様(Mr. = 男性の場合)
- Dear Ms. Sawyer(ソーヤ様(Ms. = 女性の場合)
例外として、セールスのメールなどを送る際に、相手が男女かなど分からない場合があります。この場合には、
To whom may it concern(ご担当者様)
という表現を使います。「関わるかもしれない人へ」という意味で「担当者様」ということですね。
3.前文
初対面の場合はあなたの名前、会社名を明らかにし、簡単な挨拶まで書くと良いでしょう。また、すでに知っている相手なら「〜の件の連絡です。」などと何の件についてか述べましょう。
すでに何度もやりとりがあり、お互いにメールアドレスで判断できる相手には、名前、会社名は省略してかまいません。ここは日本のメールとは大きく違いますね。日本語のメールは何度でも名前と所属組織を名乗る傾向があるのが、英語メールの感覚からすると不思議なものです。
4.本文
用件を手短に書いてください。相手に時間を割いてもらっていることを意識し、重要なことを簡潔に述べます。長くなる場合は、適度に改行を取るようにしてください。びっしり5行も6行も文章が改行無く書いてあると、読む相手に負担になってしまいます。
Could you send me the documents about meeting?(会議の資料を送ってもらえませんか?)
Could you rearrange the appointment?(アポをリスケしてもらえますか?)
などなどです。ここでポイントなのが、”Could you〜”で質問をすると、丁寧に聞こえて失礼がありません。同じ質問の表現もありますが、”Will you”だとちょっと硬く、”Can you”だとちょっとライトすぎます。
5.終わりの挨拶
相手にとってほしいアクションなどを書きます。代表的な表現は、
I look forward to hearing from you.(お返事お待ちしております。)
があります。ですが、ここは無理をして入れなくてもOKです。丁寧に送るメールの時には一言添えるくらいの気持ちでいましょう。
6.結語・署名
最後に結びの言葉を入れます。代表的なものは、
- Best regards
- Sincerely
が最もよく使われますので、おさえておきましょう。
また、一緒にあなたの名前(ファーストネーム)を入れましょう。誰からのメールなのか分かるようにするのは、英語と日本語メールどちらも共通しています。メールの署名機能を利用し、英語メール署名のテンプレートを設定しておくと楽でおすすめです。
英語メールのお手本サンプル
では実際に、あなたのABC社が、新しい製品XYZを既存のお客様のウィルソンさんに紹介するメールを作成してみます。
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Subject: New product from ABCDear Ms. WilsonHello, Ms. Wilson. I hope you are well.
As you may know, ABC is a leading electronic company in this country. We developed a new product, XYZ, this spring. I would like to set up a brief phone call to discuss how we can help you.
If you have any questions, please feel free to call me at 123-456-7890.
Sincerely, (your name)
【日本語訳】
件名:ABC社より新製品のお知らせ
(件名には新しい製品を紹介する旨を伝えます。)ウィルソン様(宛名を明記)
ウィルソン様お世話になっております。いかがお過ごしでしょうか。(簡単な挨拶を述べます)ご存知かと思いますが、ABC社はこの国でトップクラスの電機メーカーです。このたび新しいXYZを開発いたしました。この製品のご紹介をするために、お電話を差し上げたいと思います。
ご質問がございましたら、123-456-7890までお気軽にお電話をください。
よろしくお願いいたします。+あなたの名前、または署名
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こんな風に書けたら、もう英語メールは完璧です。日本語よりもずっとシンプルに、決まった文句を使うので、一回覚えてしまえばもう迷わなくなるでしょう。
シンプルな文面を心がけ、相手に読んでもらえるメールを作成してみてください!