画用紙は切ったり、貼ったり、何かを描いたりと工作などに欠かせないものです。子供の頃から意外と身近にある素材ではないでしょうか。そんな画用紙ですが、Twitterにて1031(いちまる)(@Itimaru1031)さんがご投稿した「画用紙で制作した海中ジオラマ作品」が話題を集めています。それは、思い描いていた画用紙作品とは一線を画す世界観に惹きこまれる作品なのです。今回は制作秘話を伺いました。
画用紙で制作した海中のジオラマが秀逸!
『磯の帝王』
画用紙で、クエとキンメモドキの群れを再現しました! pic.twitter.com/61OWzaC8kT
— 1031(いちまる) (@Itimaru1031) January 28, 2023
「画用紙でクエとキンメモドキの群れを再現しました」という一言と共に、作品の写真が掲載されたツイートを発見しました!
魚群の動きも感じられ、まるで海中の一部を切り取ったかのような……作者のこだわりと技が詰まったリアルな作品ですね。
ツイートのリプ欄には「細部まですごい」「圧巻」などの絶賛の声が寄せられ、画用紙で制作のジオラマ作品に注目が集まっています。
・すごい!可愛いし迫力ありますね〜。
・めっちゃめちゃ素敵ですね!動画を拝見したら背面も手抜きなしで素晴らしいです!
制作者さんインタビュー
制作者の、1031(いちまる)(@Itimaru1031)さん(以下、いちまるさん)にお話を伺いました。
■プロフィールを教えてください
ーーいちまると申します。主に紙を使った創作活動をしており、最近は特に水中風景を模したジオラマを制作しています。ジオラマでは、生き物の躍動感が感じられるような作品作りを目指しています。
■制作歴、制作を始めたきっかけは?
ーーもともと中学生の頃から折り紙や手芸など様々な形で創作活動をしていましたが、最近の紙を使ったペーパークラフトのスタイルに落ち着いたのは3年ほど前になります。ジオラマ制作のきっかけとしては、水族館や釣り等で水中生物の姿を頻繁に見るので、その躍動感を自分でも再現したいと思ったことですね。
■磯の帝王の作品ですが、どのように制作されているのでしょうか?
ーー制作工程としては、使う紙の選定→魚の制作→風景の制作→魚の配置、といった流れになります。他の作家の方と違う点として、自分は設計図等をかかないので、”頭の中でこうすれば浮遊感や躍動感を出せるな”などと考えながら配置等を工夫して制作しています。この作品の制作期間は約3ヶ月かかりました。
■使用されている材料や道具を教えてください
ーー材料は、今回の作品ではタント紙という厚手の色紙と接着用のボンドのみを使用しています。道具も文房具店で売っているような木工用ボンドとカッティングナイフ、ピンセットくらいです。
■作品作りでこだわられたところ、難しかったところ、特に見て欲しいポイントなどありますか?
ーー今回の作品では立体的に群れを表現することが最も難しくこだわった点になります。平面的に魚を配置するのではなく、いくつかの魚の塊を前後に配置することで立体的な群れを演出し、より自然な風景を見せることができたと思っています。
個々の魚は浮いている訳ではなく、海藻の葉にうまく接着させることで立体的な配置が可能になっているので、そこにもぜひ注目していただけると嬉しいです。
■今まで何作品くらい作られてきましたか?また、一番気に入られている作品は何ですか?
ーージオラマの制作数は今回の作品で30作品になります。その中でも特に自分が気に入っている作品は、少し前に作った「流者の楽園」という作品になります。(※上記画像の作品です)
一番カラフルに細かく制作できた作品で、全部で27種類の魚たちが登場してるので、ぜひ探してみてください!周囲の方からの評判も良いので、自分自身とても気に入っています。遠景からでも一部分を注視しても楽しめる作品だと思うので、ぜひ見ていただけると嬉しいですね。
■いいねやRTされるなど、反響がありますが、 どのような心境でしょうか?
ーー素直にとても嬉しいです。今までも何度か同じような体験はありましたが、慣れることはなく毎回新鮮でこんなに反響があったことに驚いてもいます。様々な方に自分の好きな水中生物の魅力が伝えられることも非常に嬉しいです。ありがとうございます。
最後に、今後の夢、制作してみたい作品は?という質問をしたところ「今回の作品で群れを表現できることがわかったので、より大規模な群れを再現した作品を作りたいと思っています。群れだけではなく、食う食われるの関係や泳いでいる姿など、よりダイナミックに躍動感をお見せできるような作品作りを目指して、今後も創作活動を続けていきたいと思っています。」と語られていたいちまるさん。
いちまるさんならではの、圧倒的世界観のある素晴らしい新作を今から心待ちにしています!
魚といえば、「水を得た魚」←の正しい読み方はご存知ですか?意外と間違えて覚えているかもしれませんよ!
取材協力:1031(いちまる)(@Itimaru1031)