無意識に画面を見ていてはいけません。ボトルの中をよーく見てください。このボトルのすごさに気付いて頂けましたか。ボトルの中に入っている木の棒の先の方を見てください。木の棒にあけられている穴の中に釘が刺さっているのです。さらに、釘の下の部分には別のものがくっついています。一体どのようにして釘を刺したのでしょうか。
釘の部分を大きく撮影しました。
釘はしっかりと木の棒に刺さっています。また釘の下の部分にくっ付いているのはボルトとナットです。どのようにしてつけたのかはわかりませんが、つけたのであればはずすことができるはずです。釘やボルトやナットをはずすことができたら、木の棒をボトルから取り出すこともできるはずです。
釘が木の棒の穴から抜けました。
試行錯誤の結果、釘を棒の穴から取り出すことができました。しかし、この状態ではまだ木の棒をボトルから取り出すことはできません。木の棒の先にはまだボルトとナットがついています。
ボルトとナットを見て下さい。
ボルトとナットはしっかりと固定されています。ボルトとナットが固定されている間は、木の棒をボトルの外に出すことはできません。ボトルの口の太さは木の棒の太さとほとんど同じです。
釘の位置がボトルの左側から右側に移動したように見えていますがそうではありません。ボトルの向きを変えただけです。ボトルに書かれている文字を見るとそのことがわかります。
ナットが緩んできています。
しっかりと固定されていたはずのボルトとナットでしたが、緩んできています。もう少しで外れそうです。もし、はずすことができたら、木の棒をボトルの外に出すことができます。
ナットが外れました。
ついにナットが外れました。ここまで来たら、あとは木の棒を少し動かすだけです。これで木の棒と釘とボルトとナットをボトルから取り出すことができます。
ボルトとナットはどのようにしてはずしたと思いますか。ボトル口の太さと棒の太さはほとんど同じですから、ボトルの口から何かを入れてボルトとナットに触れるということはできません。
木の棒と釘、ボルト、ナットをボトルの外に出すことができました。
もしもあなたの目の前に、この木の棒が入ったボトルがあったらどうにかして取り出してみたいと思うのではないでしょうか。販売されているのならば購入したいと思う人がいるかも知れません。残念ながら現在はもう販売されていません。でも、もし手に入れることができたら、是非挑戦して見て下さい。
このボトルは東洋ガラス株式会社(現在は東洋佐々木ガラス株式会社)の一部門であった「パズルシティ」で販売されていました。ボトルの中から手だけを使って、木の棒と釘、ボルト、ナットを取り出したり、元に戻したりするというパズルでした。
販売されていた当時のパッケージと中身です。
このパッケージを見て、パズルシティのパズル類を懐かしく思い出している人もいるのではないでしょうか。
このボトル自体をどこかで見たことがありませんか。ボトルの表面に「iichiko」という文字が見えています。そうなんです。このパズルは、あの「いいちこ」という酒類のボトルを使って作られていました。
いいちこのボトルを手に入れることができたら、自分にもこのパズルを作ることができるかもしれないと考えてしまうのは筆者だけでしょうか。
パズルシティではガラスを素材としたパズルを数多く作っていました。バラバラになっているパーツを組み合わせてプリンを完成するする というような美味しそうなパズルもありました。