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学校教師にとって一年で最も「緊張感ある日」それは!


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「2月逃げる」という言葉通り、もうすぐ2月が終わり3月です。4月からの新年度に向けて3月は大変あわただしい月となります。そんな3月の行事の中に人生の中で忘れらない思い出となる卒業式があります。小学校、中学校、高等学校、大学などの卒業式でいろいろな思い出をお持ちなのではないでしょうか。思い出は卒業生だけではなく担任の先生も持っています。

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-卒業式前日の緊張感

筆者は、高等学校で教師として働いていました。担任としての時間が長かったので、生徒との思い出もたくさんあります。授業中のこと、学校祭のことなど数え上げるときりがありません。たくさんある思い出の中で、担任としての最後の卒業式のことは特に心に残っています。

卒業式の前日、総練習のために、およそ1か月ぶりに生徒が登校してきました。朝のホームルームで教室に入るときは緊張していました。「明日の卒業式を無事に終えることができるだろうか。」とか「1か月という家庭学習期間中に生徒に何か変化があったりはしないか。」という不安が少しあったからです。そして、卒業式は教師が生徒から通信簿をもらう日だからです。


- 生徒から受け取る通信簿とは”心の通信簿”のこと

ここで言う通信簿とは、’’心の通信簿”です。最終登校日には卒業式に向けて色々なことを話して下校させました。担任が話したことを理解して守れるかどうかは、担任との信頼関係がどのくらいできているかどうかにかかっていると思います。信頼関係は一朝一夕に出来上がるものではありません。入学してきてから卒業までの長い時間をかけて築き上げていくものです。

もし、生徒がこれまでに話してきたことを無視するような行動をするとしたら、それは生徒に対して信頼してもらえるような指導をしてこなかったということです。そして生徒からは、「あなたを担任とは認めませんよ。」という通信簿を渡されてしまうということです。卒業式はそのことが如実に表れる日です。式場に入場した後、生徒がどのような行動をとったとしても、もう教師にはどうすることもできません。生徒を信じ切れるような信頼関係を作っておくしかありません。


-卒業式の後に思いもかけないことが・・・

卒業式終了後、教室に戻って保護者が見守る中、卒業証書をひとりひとりに手渡しました。穏やかに過ぎる時間の中で思ってもいなかったことがおきました。クラス全員で、合唱祭での曲を歌ってくれたのです。卒業式や終業式の日に、みんなで頑張った合唱祭の歌を歌ってほしいといつも思っていましたが、実現したことはありませんでした。なんて幸せな担任なんだろうと心の底から思いました。卒業式の数日後、新年度からの新しい業務を伝えられました。長かった担任生活にピリオドを打つことになった年でした。

担任としての最後の年に、生徒から最高の通信簿を受け取りました。ありがとう。

(秒刊サンデー:わらびもち)
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