人生は山あり谷あり。楽しい時もあれば悲しい時もある。時々、耐えきれないほど辛い出来事が起こる事も。自ら人生を終わらせようとしていたその瞬間、誰かの小さな優しさで救われることがある。今回はそんなお話。
オハイオ州デートンのバスドライバーのダモーン・ハドソンはその日、いつものようにバスを走らせていた。ふと目に留まったのは、グレートマイアミ川に架かる橋の手すりの外に立っている女性。
橋の手すりの外……?
防犯カメラの映像では、ハドソンがバスを道に止め、女性に向かって手すりから離れるように話しかけている映像が残っていた。
「手すりのこっち側においでよ。お嬢さん、俺のためにこっち側に来てくれないかい?」ハドソンはバスを降りる前から彼女に声をかけていた。それから彼は言った。
「なんだか元気がないね。ハグしていいかい?」
警察が駆け付けるまでの間、ハドソンはずっと彼女に話しかけ、見守っていた。警察が到着して、彼女が保護されると、ハドソンはまたいつものように、いつものバスルートを走り始めた。
バスの中の防犯カメラには、ハドソンがバスを降りた後の事が映っていないため、その後ハドソンがどんな言葉をかけて彼女を思いとどまらせたのかはわからない。
その後のインタビューでハドソンは、彼女が手すりの内側に戻ってきてくれるならなんでもしようという気持ちで話しかけていたと語った。ハドソンは警察が来るまで彼女に話しかけ続けたのだ。
彼の機転の利いた行動は会社でも上司に評価され、「ハドソンはうちのドライバーの中でも最も優秀なドライバーなんです」と上司はインタビューで語った。
「誰でも辛いときはある、でも小さなこと、例えば誰かと関わりを持とうとしたり、触れようとしたりしてほしい。それぞれに悩みは違っているし、いい時もあれば悪いときもある。でも生きることをし続けないといけない。人生はジェットコースターみたいなもんだろ?登ったり落ちたり。あの彼女がまた上に登っていくことができればって思うよ」
いつも通りのバスの運転手に戻ったハドソンは一人の女性の命を救ったヒーローになった。
―海外の反応
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・ 俺の町ではすべてのバスドライバーがこういう人を見かけた時のための訓練を受けている。「セーフトーク」という手法で助けるらしい。
・ この話を読むと、崖の横に住んでいる男が毎日何人もの人を説得するっていう話を思い出す。
・ 俺も何度も自殺しようと思ったけど、いろんな人に助けられた。この前は本当に小さなことだけど、友達がただ、メールしてきただけで、救われた。大したことじゃないけど、俺はまだ希望をすてるべきじゃないと思った。俺はまだ誰かにそんな事をしたことはないけど、もしも苦しんでいる人がいたら、誰かに話してほしい。
・ 昔、知らない親子にお菓子をあげた。その人から後から、実は自殺しようと思ってたけど、私の行為でやめたって聞いた。私はそんなこと知らないで、ただ、泣いている子供にお菓子をあげただけ。私は嫌なことがあった日のために何個かお菓子を持ち歩いてた。それをあげただけ。そんな小さなことでも人の命は救える。
・ オハイオのデートンといえば、悪いニュースばっかりだから、これは地元民としてうれしい。
・ ハドソンは本当に素晴らしい人。私は1年くらい前に彼の運転するバスに乗ったけど、彼は常に笑顔でやさしい言葉をお客さんに声掛けしている。彼ならこういうことを普通にする。
・ 残念ながら乗客の中には彼がバスを止めたことに文句を言った人がいるに違いない。
・ 高校生の頃、友達もいなくて本当につまらない毎日だった。未来の希望なんて全然ない毎日。でもある日かわいい新入生がいろんな人に声をかけてて、僕にも声をかけてきた。僕の髪をほめて、ハグしていいかって聞いて、友達になりましょうって言った。その数週間後また廊下で彼女に会ったら、彼女は僕に友達みたいにハグしてきた。僕は彼女になにも言えなかったけど、それだけで嬉しくて、生きていこうと思ったんだ。
・ 実は俺は自殺したことがある。薬だよ。病院でひどい痛みで目が覚めた。死ぬのって全然楽じゃない。生きていてよかった。
・ 本当に死にたい人は誰もいないところで死ぬ。人目があるところで死のうとする人は本人の本心では止めて欲しいと思っている。たぶんこの女性もそうだったんだろう。
・ こういう話好き。彼を見習おう。
https://www.reddit.com/r/UpliftingNews/comments/5xgcfv/maam_you_look_like_your_having_a_bad_day_can_i/
(秒刊サンデー:南ロココ)