また、自動車分野では、繊維、フィルム、樹脂、炭素繊維複合材料をはじめとする東レ先端材料の特性を最大限引き出す成型加工・解析・評価機能を持つAMCEUと連携することで、東レが保有する材料に合わせた工法・構造設計機能の提案や欧州自動車メーカー、部品メーカーとの共同開発など、欧州のニーズを捉えたテクニカルソリューション提供を一層強化していく。
欧州自動車産業は、燃費規制によるCO2排出量削減などの環境規制強化に伴い、開発リソースを電動化と自動運転技術にシフトする動きが加速しており、電子制御・通信関連部品市場拡大による高機能樹脂の継続的な需要拡大が見込まれている。また、電気・電子機器、住宅関連部品などの産業用途においても、耐熱性・耐薬品性の要求を満たす高機能樹脂の需要が拡大している。
東レは今回の樹脂テクニカルセンター開設により、現地ニーズを迅速に把握し、ソリューション提案を推進することで、顧客の満足度向上と自動車用途を中心とした樹脂事業のグローバルな拡大を加速する。
東レは、中期経営課題“プロジェクトAP-G 2022”の基本戦略の一つとして「成長分野でのグローバルな拡大」を推進している。サステナブル社会の実現に向けた取り組みで世界を牽引する欧州において、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」のもと、高機能樹脂の現地開発・提供を通じて地域社会に貢献していく。