そんなミウラSVの公式な最高速度は290km/hを超え、スタンディングスタートから1kmまでを24秒未満で走り抜ける。これは当時としては記録的な性能を誇るものだった。
150台が生産されたミウラSVは1973年初めに生産を終了したが、 2年後の1975年にカナダの実業家ウォルター・ウルフのために最後の一台が特別に製造されている(現在はサンタアガタ・ボロネーゼにあるランボルギーニミュージアム「MUDETEC」所蔵)。
ミウラSVの生産終了で、スピードとしなやかなラインが一世を風靡した時代も終わりを迎えた。それは、内なる情熱と優れた技術的才能に恵まれたひと握りの若者たちが、多くの人にとって、そして今もなお、最高に美しいと称えるクルマを生み出した時代だった。