PHOTO◎山上博也(YAMAGAMI Hiroya)
MAZDA MX-30(以下MX-30)は、CX-30と同サイズながら、フリースタイルドアやよりクーペライクなデザインが特徴のコンパクトSUVだ。
ボディサイズは全長×全幅×全高:4395mm×1795mm×1550mm ホイールベース:2655mmで、車高が10mm高い以外は、CX-30と同じ。つまり、マツダはこのサイズのコンパクトSUV(クロスオーバー)を2車種持つことになる。
CX-30の月販目標台数は2500台に対してMX-30は1000台。
マツダの丸本社長兼CEOは、
「MX-30はマツダブランドの幅を広げるモデル」と言う。
CX-30より個性的で、よりパーソナルなクロスオーバーなクルマとしてMX-30は登場した。
パワートレーンは、2.0ℓ直4DOHCのSKYACTIV-G2.0にマイルドハイブリッドシステムであるM-HYBRIDを組み合わせた「e-SKYACTIV」に6速ATを組み合わせる。6MTは設定しない。
MX-30のワールドプレミア時は、「EV」のみのアナウンスだったが、EVモデルは2021年1月に発売予定だ。CX-30で設定のある「SKYACTIV-D1.8(1.8ℓ直4ディーゼル)」と「SKYACTIV-X」は設定がない。
価格は
MX-30 2WD 242万円
4WD 265万6500円
MX-30 100周年特別記念車 2WD 315万7000円
4WD 339万3500円
欧州仕様のCX-30のSKYACTIV-G2.0モデルにはM-HYBRIDを組み合わせているが、国内仕様のCX-30のSKYACTIV-G2.0モデルはM-HYBRIDは設定していない(SKYACTIV-XにはM-HYBRIDを組み合わせている)ので、CX-30とMX-30の価格差を明確に出すのは難しいが、
CX-30 20S 6AT FF 239万2500円
CX-30 20S 6AT 4WD 262万9000円
だから両モデルの価格差は2万7500円だ。ほぼ同価格と言っていい。想像したよりリーズナブルな価格での登場となった。
MX-30は1グレードしかないため、パッケージオプションで自分好みのMX-30を仕上げていくことになる。
ベーシックシックパッケージ:7万7000円
セーフティパッケージ:12万1000円
ユーティリティパッケージ:8万8000円
360°セーフティパッケージ:8万6880円
ボーズサウンドシステム:7万7000円
こうして並べて見ると、同じサイズながらデザインテイストが大きく違うことがわかる。
MX-30のデザインコンセプトは、「Human Modern」で魂動デザインの拡がりにチャレンジしたという。
モード燃費は
2WD(MX-30)
WLTC燃費:15.6km/ℓ
市街地モード12.3km/ℓ
郊外モード16.1km/ℓ
高速道路モード17.2km/ℓ
CX-30(6AT FF)
WLTC燃費:15.4km/ℓ
市街地モード12.0km/ℓ
郊外モード15.7km/ℓ
高速道路モード17.4km/ℓ
となり
WLTC燃費:0.2km/ℓ
市街地モード0.3km/ℓ
郊外モード0.4km/ℓ
高速道路モード0.2km/ℓ
MX-30の方が良好である。これはマイルドハイブリッド(ISG=インテグレーテッドスタータージェネレーターを使う)の効果だろう。
FFモデルと4WDモデルの価格差はMX-30もCX-30も同じで23万6500円だ。
FFモデルと4WDモデルの重量差はMX-30が60kg、CX-30が80kgとなっている。
スタイリッシュでパーソナルなクロスオーバーSUVとして人気を博しているCX-30よりさらにスタイル重視、さらにパーソナルな、80-90年代であれば、スペシャルティカーにあたるような存在として登場したMX-30が、市場でどう受け入れられるか、CX-30とのユーザーの棲み分けはどうなるか、丸本社長のいう「マツダブランドの幅を広げること」ができるのか、楽しみだ。
マツダMX-30、注目である。
MX-30(FF)
全長×全幅×全高:4395mm×1795mm×1550mm
ホイールベース:2655mm
室内寸法(長さ×幅×高):1835mm×1500mm×1205mm
最低地上高:180mm
車両重量:1460kg
エンジン:直列4気筒DOHC+マイルドハイブリッド
型式:PE-VPH型
排気量:1997cc
ボア×ストローク:83.5mm×91.2mm
圧縮比:13.0
最高出力:156ps(115kW)/6000rpm
最大トルク:199Nm/4000rpm
燃料供給:DI
モーター:MJ型交流同期モーター
最高出力:6.9ps(5.1kW)/1800rpm
最大トルク:49Nm/100rpm