グローバル自動車調査会社であるJATO Dynamicsの2020年2月の欧州新車販売台数速報によると、欧州マーケットの脱ディーゼル、電動化といったトレンドが見えてくる。


Data &Figure:JATO Dynamics

 JATO Dynamicsが4月2日に発表したデータによると2020年2月の欧州新車市場は106万3264台で前年同月比マイナス7.0%で2015年2月以来もっとも少ない2


月度だった。




 マーケットはマイナス基調だが、電動車は前年比80%以上のプラス。2月には13万5500台へと大幅に増えている。とくにドイツ、フランスでは2倍以上となった。乗用車のなかで電動車が占めるマーケットシェアは、


ノルウェー:75%


スウェーデン:33%


フィンランド:31%


オランダ:22%


ハンガリー:17%となっている。


主要5カ国では


フランス:14%


イギリス:13%


ドイツ:11%


スペイン:10%


イタリア:8.6%


だった。




 電動車が増える分、シェアを減らしているのはガソリン(2019→2020年で58%→54)、ディーゼル(34%→31%)となっている。

電動車のトップセリングモデルは?

 電動車のなかでハイブリッド車については、日本メーカーの独壇場である。


1位:トヨタ・カローラ


2位:トヨタC-HR


3位:トヨタ・ヤリス


4位:トヨタRAV4


5位:スズキ・スイフトハイブリッド


 となっている。1-4位はトヨタのストロングハイブリッドTHSⅡ。5位のスイフトは48Vマイルドハイブリッドである。

欧州のハイブリッドでもっとも売れているのはトヨタ・カローラ

欧州仕様のスズキ・スイフトハイブリッドは48Vマイルドハイブリッド

 プラグインハイブリッドでは、三菱アウトランダーPHEVが首位。2位がキアのNIROだった。

欧州で2月にもっとも売れたPHEVは三菱アウトランダーPHEVだった

キアNIRO

 BEV(バッテリーEV=ピュアEV)部門でトップはルノーのZoe。日産リーフは5位だった。

ルノーのEV、Zoe

 TOP25ブランド&モデルランキングでは、ブランドではVWが首位。2位プジョー、3位ルノー、4位メルセデス・べンツ、5位フォード、6位トヨタとなっている。

 モデル別では、首位の座を1月のゴルフから2月はルノー・クリオ(日本名ルーテシア)が奪取した。


 2月に販売台数を伸ばしたのは、以下のモデルだ。


 フィアット500、BMW 3シリーズ、フォルクスワーゲン ・パサート、ヒュンダイ・コナ(Hyundai Kona)、BMW 1シリーズ、アウディA4、ボルボXC40、シトロエンC5 エアクロス。


 最近発表された新型車のなかで重要なのは、1万3600台を売り上げたトヨタ・カローラ、フォルクスワーゲン T-Crossが1万1600台、フォード・プーマ(Puma)が7500台、シュコダ・カミック(Skoda Kamiq)が6700台、シュコダ・スカーラ(Skoda Scala)が5100台、マツダCX-30が4600台、アウディQ3 スポーツバックが3900台、キアXシード(Xceed)が3700台、アウディe-tronとDS 3クロスバックがそれぞれ2300台となっている。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 欧州の2月新車販売から見るトレンド:伸びる電動車両、HEV、PHEV、EVのトップセラーは? JATO Dynamicsのデータより