導入予定機種は明らかにされていないが、その予算が1,000万円であることから、東京航空計器㈱製のレーザー式移動オービス、LSM-300である可能性が高い。もちろん、ちゃんと入札が行われれば、その結果によっては競合相手であるセンシス・ガッツオグループのレーダー式が採用される可能性もあるが。ちなみに、上の資料の移動オービスを導入する理由が「生活道路等事故発生抑止対策として」となっており、いかにも生活道路用という感じがするが、新潟県もやはり、そう言ったそばから、幹線道路や高速道路で取り締まりを決行するつもりなのだろうか? ところで、北陸4県中、唯一、石川県が導入の気配を見せていないが、今年中には何らかの発表があるはずだ。
これで移動オービス導入都道府県は39。ついに8割越えということで、警察庁の「全都道府県配備計画」(?)は着々、進行中。まさに「やると言ったら必ずやる」警察庁の面目躍如というわけだが、先日、発表された「2019年度の道路交通法違反の取締り状況」でも明らかにされた、従来はレアだったはずの「超過速度15km/h未満での検挙」が、今後当たり前のように行われる時代が来るかもしれない。
★可搬式移動オービス導入都道府県(2020年2月現在/導入予定も含む)
■北海道・東北
北海道/青森県/秋田県/岩手県/宮城県/福島県
■関東甲信越
栃木県/群馬県/埼玉県/東京都/神奈川県/千葉県/山梨県
■中部・北陸
長野県/新潟県(予定)/富山県/福井県
■東海・近畿
静岡県/愛知県/岐阜県/三重県/和歌山県/滋賀県/奈良県/京都府/大阪府/兵庫県
■中国・四国
岡山県/広島県/島根県/香川県/愛媛県/高知県(予定)
■九州・沖縄
福岡県/長崎県/佐賀県/大分県/宮崎県/熊本県
全国各地で、すでに当たり前のように行われている、高速道路、あるいは自動車専用道路での、移動オービスによる取り締まりだが、北海道でもついに、道央自動車道での取り締まりが目撃された。
場所は、室蘭、苫小牧方面から千歳、札幌方面へ向かう上り線の美沢パーキングエリア。例年であればこの時期は、高速道路が降雪で通行止め寸前になるのが当たり前、それこそスピード取締りどころではないのだが、今年は暖冬ということで、北海道警が取り締まりに踏み切ったのかもしれない。
しかし、もうすでにこのコーナーで何度もアピールしているのだが、とにかく、アベレージスピードの高い高速道路での取り締まりは、受傷事故事故リスクが一般道のそれとは比べ物にならないくらい高い。さらに、冬の北海道の道路は、凍結していることが見た目ではわからない場合もある。ま、その辺は、事情を知り尽くしている警察がやることだけに、きっちり安全マージンを取ってはいるのだろうが、それにしても、受傷リスクを犯してまで取り締まりを行う意味があるのか、はなはだ疑問だ。少しでも危険を感じたドライバーは、どんどん声を上げて欲しい。
昨年1月、岐阜県は可児市に突如、無人状態で出現した、半可搬式移動オービス、LSM-300K。事実、発見時(撮影時)には周囲に人影が見あたらなかったため、「岐阜県警はついに、移動オービスを固定式オービス(無人速度取締機)同様に運用し始めたのか!?」と思ったのだが、話によると後日、このLsm-300Kは、数km離れた場所にある交番のそばでも目撃され、さらに、その後も県内のあちこちに、文字通り、移動していることが判明。無人運用されているのかどうかはまだ明らかではないが、どっちみち、その風貌やたたずまいはからも、ドライバーにとって不気味な存在であることは間違いない。
ちなみに、当情報局に寄せられた岐阜県内での出没ポイントは、以下の通り。
・国道248号線 多治見市内(美濃加茂方面)
・国道19号線 中津川市内
・国道41号線 賀茂郡川辺町
・県道220号線 海津市内
・国道158号線 高山市内 他多数
あくまでも推測だが、どうやら県内の主要国道&県道=幹線道路を中心に、定期的に移動しているようだ。もうすでにご存じとは思うが、従来のレーダー探知機は一切、役に立たないので、事前の予告板を見逃さないように、十分、注意してほしい。何か違和感を感じたら、とりあえず減速するくせをつけましょう!