外部から充電可能な大容量バッテリーに加えて、発電用のエンジンを搭載しているのが最大の特徴。バッテリーの電気を使い切っても、エンジンが始動して電源供給を続けられます。一般家庭で使う電力を最大10日分供給(※)できるくらいなので、その実力はかなりのもの。AC100Vのコンセントはセンターコンソールとラゲッジの2カ所に装備され、最大1500Wの出力に対応しています。価格は393万9100円〜。
※三菱自動車による試算。一般家庭での一日当たりの使用電力量を約10kWh / 日として算出、V2H機器等の変換効率は含みません。
ガソリン車・ハイブリッド車編
EVやPHVだけでなく、通常のガソリン車やハイブリッド車でもAC100V電源を使用できる車種が増えています。特に力を入れているのがトヨタで、2020年2月発売の新型「ヤリス」など合計18車種(前述の「プリウスPHV」を含む)、レクサスブランドでも5車種のハイブリッド車に1500Wの外部給電機能を搭載しています。1500Wというと、電子レンジや冷蔵庫などほとんどの家電を動かせる。クルマの走行機能を停止して、発電機のように使用する「非常時給電システム」を搭載している車種もあり、その場合はガソリン満タンで4日程度は給電ができます。
そのほかの1500Wのアクセサリーコンセントを装備可能なトヨタ/レクサス車は下記の通りです。
・シエンタ(AC100Vコンセント2個)
・プリウス(AC100Vコンセント2個/非常時給電システム付き)
・プリウスα(AC100Vコンセント2個)
・カローラスポーツ(AC100Vコンセント2個/非常時給電システム付き)
・ハリアー(AC100Vコンセント1個)
・クラウン(AC100Vコンセント1個/3.5L車は非常時給電システム付き)
・カムリ(AC100Vコンセント2個/非常時給電システム付き)
・MITRAI(AC100Vコンセント2個)
・C-HR(AC100Vコンセント1個/非常時給電システム付き)
・LS(AC100Vコンセント2個)
・ES(AC100Vコンセント2個)
・CT(AC100Vコンセント2個)
・UX(AC100Vコンセント2個)
・NX(AC100Vコンセント1個)
まとめ
災害などの非常時、大きな問題となるのは電源。従来のクルマはスマホの充電くらいしかできませんでしたが、最大1500Wまで使えれば炊飯器や電子レンジなども動かすことができます。非常時に備えて発電機やポータブルバッテリーを用意している人も少なくありませんが、1500Wの出力が得られるものは限られるので、”大きな発電機”として機能するクルマに買い換えるというのも1つの災害対策になるかもしれません。しかも、クルマは移動が可能なのでキャンプなどアウトドアに出かける際にも利用できる。AC100V電源を備えていることが、今後はクルマを選ぶ際の指針の1つになるかもしれません。